緊急事態における 棚ぼた民主主義のゆくえ
既に私などが言わずとも、ご存知の方が多いとは思いますが、新型コロナで大変なこの時期に、火事場泥棒的法案がいくつも通りそうな昨今の政治情勢。中でも話題となっている、不要不急の検察庁法改正案が、本日(5/15)にも強行採決されようとしています。
詳しい経緯・内容は以下の動画をご覧ください。
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▽「黒川検事長の定年延長と検察庁法改正案について【TBS NEWS】」
https://youtu.be/Ml45RJCJ6Os
2分11秒
▽黒板解説「検察庁法改正案」解説:青木理【サンデーモーニング】2020年5月10日放送
https://youtu.be/iHgoTDMNRGA
4分13秒
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因みに、
黒川氏は今年2月に63才の定年で、既に退職しているはずが、1月末の閣議決定(議事録なしの口頭決済のため経緯不明)で、個別に半年の定年延長がなされました。これ自体が違法行為と言われており、それを後付合法化するために、不要不急のこの時期に、定年延長を強行採決しようとしている、という見方が強いようです。
900万件を超えるツイートデモ
SNS上では、有名人を巻き込んだ盛大なツイートデモがまき起こり、キョンキョンやきゃりぱみゅちゃん、井浦新さんなど多くの有名人が、反対意思表明ツイートをしていました。しかし、きゃりーちゃんは、極右ヘイト評論家?の加藤清隆氏の吊し上げ恫喝にあい、政権擁護アカウントからの誹謗中傷で大炎上し、謝罪に追い込まれるなどのディストピア状態でした。彼女は今後政治に関しての意思表示を、公にする事は無いでしょう。
私は正直、異常な状況だと感じました。
▽きゃりーちゃん吊し上げツイート
その後きゃりーちゃんは、謝罪しツイートを消しました。因みにこの人は、安倍総理ご寵愛ジャーナリストであった、山口敬之氏による伊藤詩織さんレイプ事件において、詩織さんのことを「ハニトラ」と嘲笑していた集団のひとりです。
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政府はこれらの「民意」を「承知している」としながらも、今週中に衆議院通過させる意向を、変えていません。
与党が圧倒的多数を占める現在、野党だけでなく、世論の反対意見などは、聞く必要が無いと判断しているようです。
三権分立図
さて、意図してかどうかはさておき、
現官邸サイトでは、私たちが義務教育で習ってきた三権分立の図がおかしな事になっています。
▽ 衆議院サイト 三権分立図(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/kokkai/kokkai_sankenbunritsu.htm)
△官邸サイト 三権分立図 (https://www.kantei.go.jp/jp/seido/seido_2.html)
何がおかしいのか、気づきましたか?
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アフターコロナのパラダイムシフトを、楽観視する向きもあるようですが、私個人的には、我々の判断と行動次第で、ユートピアにもディストピアにもなり得るように感じています。もしこのままいけば、ジワリジワリと真綿で首を締められているように、すぐには気づかないものになるのかもしれません。
前代未聞の脱法的奇策に専門家も反対声明
この前代未聞の脱法的奇策に基づく黒川氏の定年延長、それを後付けで正当化するための法律改正に、日弁連、検察OBまでもが明確な反対声明を出すという歴史上まれにみる事態となっています。
▽日弁連二度目の反対声明
「検察官の政治的中立性が侵されれば、憲法の基本原則である三権分立が揺るぐ」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200511-00000075-jij-soci
▽検察OB有志も改正案に反対
https://www.asahi.com/amp/articles/ASN5G4CX7N5GUTIL013.html
棚ぼた民主主義のゆくえを見ていて欲しい
日本の民主主義は棚ぼた民主主義。国民で勝ち取った成功体験がありません。
生まれた時から存在するれけど、生活への影響は感じないし、なんだか面倒くさいものですが、つい目を離している間に、気づいたら「時すでに遅し」なんて事もあり得る、儚いシステムに思える、このコロナ禍の日々です。
今日にも強行採決するだろうと言われる検察庁法改正案。現政権がどのような判断に至るのか、いま時期だけでもよいので、一緒に見守って貰えると嬉しい限りです。
時間のある方はぜひ、本日(5/15)13時50分~の国会中継で、事の顛末を見ていて欲しいです。
国会中継: https://www.youtube.com/watch?v=B8-ALi3nyT4
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