中国のEVは今後も米国市場に参入できるのか?
2024/01/19
米国のEV最大手テスラは18日、2%下落し、2023年末比で15%下落した。 米国のリビアン・オートモーティブも2023年末から33%下落した。
Cox Automotiveの調査によると、2023年の米国のEV販売台数は2022年比46%増の118万台となる見通し。 1位のテスラは市場シェアの55%を占めているが、成長率は25%となっている。
2位は現代自動車グループだが、市場シェアは7%にとどまる。 ヒュンダイブランドの業績は好調だったが、量販を担当する子会社の起亜自動車の成長率は7%にとどまった。 2024年からEV販売補助金の対象車種が減り、販売見通しはさらに厳しくなる。
米国のEV市場に勝ち組はいないが、世界に目を向けると中国メーカーの比亜迪(BYD)などが台頭している。中国のEVメーカーは、技術力や品質が向上し、低価格で販売できる可能性を秘めている。例えば、吉利汽車の新型EV「ギャラクシーE8」は、最大航続距離600キロ以上で、中国での価格は約17万元と、テスラ「モデル3」の中国価格よりも大幅に安い。
1月上旬にラスベガスで開催されたテクノロジー展示会「CES」で印象的な場面があった。
「デザインが良くて、かっこいい」 中国のパネル大手、BOEテクノロジーグループ(BOE)は、吉利汽車の新型EV「ギャラクシーE8」を自社ディスプレイ搭載車の参考ディスプレイとして披露した。 中国で発売されたばかりのこのモデルの前にはいつも人が集まっている。
米国のCESで注目を集めた吉利汽車の最新EV「Galaxy E8」(米国ラスベガス、1月)
米国政府は、中国製EVへ20%の関税や販売補助金の対象外化など、参入障壁を高めている。しかし、中国メーカーは、自社で電池を量産するなど、コスト競争力を持っている。また、米国政府が中国製EVに追加関税を課すことを検討していることから、米国政府の不安も見て取れる。
中国の新興EV企業、上海NIOは、2025年までに米国で自社EVを発売すると改めて表明した。国内EV市場の成長が鈍化する中、中国メーカーにとって米国市場への参入はより理にかなっている。
今後、中国メーカーが米国市場に参入した場合、価格競争が激化し、既存メーカーのシェアが低下する可能性がある。また、中国メーカーの技術や品質が向上すれば、米国市場の活性化につながると考えられる。
まとめ
米国のEV市場は、テスラの独占状態が続いており、他のメーカーの成長は鈍化している。
中国のEVメーカーは、技術力や品質が向上し、低価格で販売できる可能性を秘めている。
米国政府は中国製EVへの関税や販売補助金の対象外化など、参入障壁を高めている。
それでも、中国メーカーの米国市場への参入は、米国のEV市場の活性化につながる可能性がある。