初めての本の、見本が届きました
昨日、初めての本の見本が届きました。
うれしくて、撫でまわして、すぐ読みました、とはなりませんでした。
うれしいとは、とは思うものの、いろんな不安がこみ上げてきます。
私にとって、何年も調べて、考え、試行錯誤してきたことが本になって、読者の方に価値を感じていただけるのか。
それが試されるのだな、と身が引き締まります。
この本でまず目につく帯、「伝われ!」は、編集者の方がずっと温めてきてくださったメッセージです。私はもっとごちゃこちゃとたくさん書いて欲しかったけれど、「これで行きましょう。このぐらいがいいです。」と編集者の方に強く推していただき、「伝われ!」になりました。
今、こうしてきれいな青で、すっきりと迫る「伝われ!」を見ると、英語が伝われという読者の方の思いを代言しているつもりではありますが、この本のメッセージが読者に伝わりますように、という私たちの願いを代弁しているようでもあります。
昨日、いっしょに「気軽に英語」というXのSpaceでのおしゃべりを2年ほど続けてくれているMoさんが、「かわいい、素敵な帯ですね!」と言ってくれました。さすが、プロの編集者さん、この案を押してくださった目は確かだと思いました。
タイトルは、私のもともとのアイディアは「ELF発想の英語勉強法」でした。編集者の方も、英語の新しい考え方として、ELFという言葉を活かしていきましょう、とずっと言ってくださったし、タイトルはこれしかない、と思っていました。
「著者としては『ELF発想の英語勉強法』ですね」
と編集者の方が営業の方との会議に提案してくださりましたが、あえなくボツでした。もっと読者の方に伝わるタイトルにしてください、とのリクエストでした。
1週間迷って、「使うための英語」という、今のタイトルを改めて提案しました。 この本は、つきめると、何を届けようとしているのか、を考え続け、これかな、と思いました。
私は、
「使うための英語 ELF発想の英語勉強法」
と提案しましたが、編集者の方がこれはどうです、と言ってくださったのが、
「使うための英語 ELF(世界の共通語)として学ぶ」
でした。
タイトルとしてのわかりやすさ、新書の幅と入る文字数、漢字と文字のバランス、と長年のご経験から考えてくださいました。
こうして見本を見ると、「ELF発想の英語勉強法」じゃなくて、良かったな、これが良かったな、と思います。
原稿が印刷所に入るまでの数週間は、たくさんの方にプロの仕事をしていただきました。校閲の方の細かく、念の入った修正のご提案には、私はひたすら敬服しました。すごい、さすが老舗の新書の力、校閲のプロと思いました。
シンプルな作りですが、デザイナーさんもプロのお仕事で、文字の微妙なフォント使いと、青が素敵です。
そして、編集者さん(お名前を出すのがいいかどうかわからず、とりあえず匿名で)は、粘り強く、丁寧に、繰り返し、嫌な言葉を一言も言われることもなく、ずっとこの本を作りあげる仕事をしてくださいました。著者に寄り添って、プロとしての仕事で、アイディアを本にしてくださいました。
お忙しい彼は、もう次の出版の仕事に追われていらっしゃるようです。
発売の一週間前の今は、私には見えないのですが、宣伝部や営業の方が、この本がより多くの方に届くように、策を練り、書店さんにお願いしてくださっているのだと思います。
こうして多くの方に支えられてきた重みが、ずしっとこたえて、うきうきするより、身が引き締まる思いがするわけです。
この本がより多くの方に届きますように。この本の思いが伝わりますようにと、願っています。
「伝われ!」
初めての本が12月23日に発売されます。