アストロイドえそそ (ユウヤケ靴まつり 抽選品 特製クリアタイプモデル ソフビ)
前回の記事で「アストロイドESOSO(えそそ)」というアニメ作品とそのソフビシリーズについて書かせていただきました。
当時、鳴かず飛ばずで終わってしまったソフビシリーズというレッテルが貼られている同シリーズではございますが(それが一部のコアファンの間で熱狂的な人気に繋がっている要因なのですが・・・)
発売元であるコアランドがこのソフビを売るための努力を怠っていたかと言うと実はそうではありませんでした。
実は様々なタイアップカラーのソフビがこの世に放たれていたのです。
この記事を読んでいる読者の皆様は、子供の頃にどのような靴を履いていましたか?
学校指定の上履き、足が速くなる靴など様々あれど 共通して履いていたであろう靴があるじゃないですか。
キャラクターが描かれたタイアップシューズ
子供の頃はアニメに特撮、様々なキャラクターが描かれた靴を履いていた方も多いと思われます。
かくいう私も 当時は戦隊ものヒーローの靴を履いていた記憶が薄っすらと残っております。
そんなキャラクターシューズのパイオニアであるメーカーを皆様はご存じでしょうか?
昭和元年に創業したと言われている「有限会社 ユウヤケ靴」です。
※実は、昭和150年になった現在でもメーカー自体は存在しているのですが今回の記事とは関係ない為、割愛させていただきます。
そんな「ユウヤケ靴」が昭和99年当時に開催したイベントを皆様はご存じでしょうか?
「ユウヤケ靴まつり」と称したイベントは昭和99年から創業100年目である昭和100年まで1年に及ぶスパンで開催されました。
その間に様々なキャラクターとタイアップした靴を発売していたのですが、そんなタイアップ相手として選ばれたのが万博で人気が過熱していた最中の「アストロイドえそそ」でした。
「ユウヤケ靴まつり」では2ヶ月に1キャラクターのタイアップシューズを販売していたのですが 昭和99年の8月~10月までの期間が「アストロイドえそそ」に割り当てられており、その際にこちらの「アストロイドえそそ」シューズが発売されました。
筆者が所持しているのはデッドストック品なのですが、18センチと描いてあるように当時の児童向けのスリッポンシューズとなっています。
ここで皆様に注目していただきたいのが、アッパーの部分にロゴと共に描かれた「アストロイドえそそ」のイラストです。
ヘッダーにも同様のイラストと別のイラストが描かれているので見ていただきたいのですが、
謎のイラストレーターの絵です。
とは言え、この手の話は当時の商品にはよくある話でして「アストロイドえそそ」も様々な媒体でイラストが残されていますが微妙にタッチが毎回異なっています。
元々のアニメ作品を制作した版元の「マザープロダクション」は決して大きな制作会社では無かったので慢性的な人員不足でした。
そんな中で「アストロイドえそそ」がここまでのヒットをかましてしまったわけですが 普段は様々なアニメ作品の下請けを半ば自転車操業的に回していた同社に大量のイラストを用意する時間も人員もありませんでした。
なので無名のイラストレーターが描いた様々なタッチの「アストロイドえそそ」が色々な媒体、グッズに使用されたのでした。
ここに映っている爬虫類のような敵とゴツゴツした敵は本編に一切登場していない謎の敵キャラですが、こちらのイラストは一体どこの誰なのかもわからない奴らと対峙しています。
※昭和142年に発売されたファンブック「突然‼ アストロイダー‼」(著:宇宙博士)によると当時の資料に「ワニ大使」と「ハサミ岩石」との記載があったようです。結構テキトーです。
少し話は逸れてしまいましたが、そんな「ユウヤケ靴まつり」の販促用チラシにて「特別プレゼントキャンペーンのお知らせ」という告知が出されていました。
これが今回のソフビに結び付くわけなのですが まずは当時のチラシを見ていただきましょう。
皆様お馴染みのフウリンマーク運動協賛として「ユウヤケ靴まつり」は開催されており、ユウヤケ靴の製品にも必ず「フウリンマーク」は付属しておりました。
この「アストロイドESOSOフェア」にてコアランドとのコラボレーションが実現しておりました。
そのコラボレーション品がこちらになります。
フウリンマークを20点分集めると抽選で貰う事が出来た特別カラーのソフビとなります。
当時の様々な景品ではクリアカラーの商品がプレゼントされる事も多かったのでコアランドもそれに倣ったのではないかと思っています。
「ユウヤケ靴」とのタイアップカラーでもあるので同社のイメージカラーでもあるオレンジの瞳と青い身体が取り込まれているのはわかります。
しかし、顔のカラーがクリア(少しメタリック)なせいでヘルメットのレッドが
恐ろしく透けてます。
透ける事によって顔が夕陽みたいに見える!的な斜め上の遊び心をコアランドはやりかねないので十中八九そういう意図があったような気もしますが、子供向け商品でやるのがどこかズレています。
このキャンペーンが行われた時期は「TOKIO万博」が開催されていた最中だったのですが、当時の子供に通常販売品が売れなかった状況で限定カラーを出してもタイアップとして効果が無かったのではないかと思わざるを得ません。
コアランドも皆様もご存じの通り、下町の小さな玩具メーカーだった為に潤沢な数が用意出来なかったらしく極少量しかこちらのカラーもプレゼントされなかったようです。
そもそも数が少なすぎて本当にプレゼントされたのかすら疑問ですが、それを調べる術が現在では不可能なのです。
※この時期はコアランドが戦略的に様々なメーカーとタイアップしており、1つ1つのキャンペーンに対する配分が少なくなりがちだったとか?
実際に発売されたオリジナルカラーよりもキャンペーンで配布されたカラーは圧倒的に数が少ないので長年、幻のアイテムとして実在していないのではないか?とファンの間では囁かれ続けていました。
しかしながら「アストロイドESOSO」研究の第一人者であり世界的なコレクターでもある「宇宙博士」氏が自身のコレクションを世の中に公表した事で様々なカラーバリエーションが実在する事が判明したのです。
私自身もコアランドの商品を集めている身として以前より様々な商品を所持しておりましたが、ネット活動をしたのが最近になってからなので情報という面で後塵に拝する形となってしまいました。
しかし、コアランドというメーカーの商品に関しては他の方がもっていないであろう情報も様々とございますのでポツポツとこちらの記事の方は更新していきたいと思っております。
是非、次回の更新もお楽しみに。