障害者雇用に関して
4回目の投稿です。
今日は「障害者雇用について」書きたいと思います。
※経験談からの個人的見解を書いてますので、ご了承くださいませ。
もし、児童発達支援や放課後等デイサービスを利用されている親御さんが
こちらのページを見ていただいた際、だいぶ先のことなのでイメージがわかないかもしれませんが
お子さんが将来関わる可能性がゼロではないと思いますので、「へえ~~」と思っていただくだけで良いと思います。
「知らない」より「知ってはいる」「聞いたことはある」の方が断然お子さんのためになると思います。
まず「障害者雇用」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持たれる人が多いのでしょうか。
過去にイメージとして聞いたことは「工場等での単純作業を長時間させる」「給料が安い」「正社員になれない」
等々でしょうか。
「その通り」と思うところもあれば、「それはない」と思うこともありました。
まず、「障害者雇用」とは?の所からですが
一般雇用(いわゆる健常者)と障害者雇用の違いってなんなのか。
すごく簡単にいうと、"障害の特性や症状に対して、企業から「合理的配慮」が得られるか否か"です。
企業が障害者を雇用をする際には、「合理的配慮」の提供が”義務”となっています。努力義務ではありません。企業側からの提供自体が義務となっているので、納税の義務と同じ意味合いです。
この「合理的配慮」を企業側から提供され、お仕事をする方々は年々増加しています。
厚労省が出している令和5年度の数値だと、民間企業は約64万人・公的機関は約7万人のようです。※気になった方は、「厚労省 障害者雇用数」で検索してみてください。
昨年度の日本の労働人口は約6700万人なので、概ね100人1人は障害者雇用で働いている、ということになります。
おそらくですが、少子高齢化も進むため、少しでも働いてくれる人を増やすために今後も障害者雇用を促進する法定雇用率も上昇するんじゃないかなと思いますので、これから障害者雇用で働こうと思っている方にとっては、プラスになるのでは、と思います。
実際に、障害者雇用について、よく聞かれたことを書きたいと思います。
・どんな人が働いているのか
・どんな仕事をしているのか
・どんな配慮をしてもらえるのか
ざっとこんなことをよく聞かれた記憶があります。
私的にはこういう回答です。
Q:どんな人が働いているのか
精神障害、知的障害、発達障害、身体障害のある方々が働いています
私が支援した方のほとんどは、精神障害のある方でした。
既に精神保健福祉手帳を持たれている人もいれば、手帳がない方もいました。ただ、実態として、全員精神障害の症状があるか、というとそうでもないです。
主治医から処方されているお薬で、症状は安定している方が多く、どちらかというと発達障害の特性が顕著に出ている方が多かったです。
そもそも、就労移行支援自体、就職に向けて訓練をしてスキルを身に着けて、内定を獲得しに行く場所なので精神的な症状が出てしまっていると訓練どころではないため、症状が安定してから就労移行を利用される方がほとんどです。
就労移行支援を利用して、障害者雇用で働いている人は、訓練で業務スキルと自己管理スキルを身に着けて働いているはずなので、障害があってもしっかり自分のスキルを活かして働ていると思います。
Q:どんな仕事をしているのか
私が見た限りでは、事務、工場、農園、運送等非常に多岐にわたります。
大手の就労移行ということもあり、様々な業界の障害者枠への就職者がいました。
事務、事務補助が多く、データ入力やスキャニング、郵送作業、電話応対等一般事務と変わらない企業もあります。
企業によっては、データ入力のみで電話応対はなし、という企業もあります。あまり外線の電話応対はない印象です。
工場は、ライン作業から同じ持ち場での組み立て作業、複数名一組で作業を行い業務もあり、様々です。
工場ですので、作業着を来て、取扱品として重みがある場合はヘルメットを被ることもあると思います。
農園は、THE・畑作業、です。農作業が好きな方は向いている作業だと思います。
運送は、某運送会社の配達員や配達する商品の仕分けなどです。特定の場所でじっと仕事することが難しい人には向いているかもしれません。
4つほど書きましたが、本当に色々なお仕事があります。なので、「私にできる仕事はあるでしょうか」と不安になる必要はなく、就労移行支援で訓練を通して就職活動すれば、ほぼ確実に自分にあった仕事を見つけることができると思います。※実際、担当支援員の腕次第なところもあります・・・
Q:どんな配慮をしてもらえるのか
こちらも人それぞれ個人差がありますが、よくある配慮事項としては以下です。
・1時間に5分程度の休憩時間がほしい
・通院が平日になってしまった場合、早退させてほしい
・業務の指示内容はメモを取らせてほしい
その他色々ありますが、非常に特別な配慮ではないことが大半で
企業側が対応できない配慮事項ではないことがほとんどです。
上記の配慮事項は人それぞれ異なるため、配慮事項全て実現することが難しいことがありますが配慮を受けるために、企業側へ「どういう配慮をしてほしいのか?」を自分自身で理解して伝える必要があります。
「合理的配慮は義務」ではあるが、その義務を履行するために、「どのような配慮をすればいいのか」がわからないと義務の履行はできない、ということです。
つまり、「合理的配慮」を受けるには、まず、自分自身を理解することから、です。
自分自身の「強み」「特性」「得意なこと」を知らないと面接でなにも答えられないため、内定獲得も難しいです。
就労移行支援では、まず、自分を知るところから始める場所と思っていただければ、間違いはないと思います。
障害者雇用で働く条件ですが、以下になります。
・障害者手帳の取得
基本的に、障害者枠で働く場合は、障害者手帳が必要となります。
※障害年金受給の有無は無関係
障害手帳の取得方法は、主治医から手帳申請用の診断書を書いてもらい
自治体に提出する流れです。詳細は自治体HPをご確認ください。
就労支援員時代、利用者さんから「親と話をしていて「障害手帳はとらない方がいい」といわれた」と聞くことがありました。
理由として、「障害者のレッテルを貼られる」「薬を飲まなければいけない」等でした。
その他あまり理解ができない理由もありましたが、結局手帳を持つのは親御さんではなく、ご本人です。
また、手帳を使用して動くのも、ご本人です。使用する効果としては、障害者で働くことができる等です。
個人的にですが、精神疾患のある方で、少しでも配慮を受けたいと思うのではれば、手帳を取得した方がいいと思います。基本的に更新もできます。症状が安定したから更新しない、ということはないと思います。更新できなかったケースは聞いたことありません。あったら教えてください!
その他「精神薬は飲むな」「通院するな」等拒否反応を示される親御さんもいました。
親御さんなりのお考えでそのような発言をされていたかもしれませんが、
個人的には、ご本人が「病院いこうかな」「相談した方がいいのかな」と思ったらすぐに精神科にいって下さい。
手帳もあった方が、安心に繋がるはずですし、病院は絶対いった方がいいです!精神科医が出す薬は「過剰摂取しない」「正確な問診」ができれば、時間はかかりますが効果は出るはずです!(解熱剤のように翌日効果が出ることはほぼないです)
障害者雇用で長期的なお仕事を継続するためには、主治医との関りが非常に大事になります。
もし、「先生とうまく話せない」等不安があれば、就労移行支援の利用を検討されても良いと思います。
地域の相談員さんに相談してみるのもいいです。
障害者雇用の給料や雇用形態については、また後日書きます!
読んでいただきありがとうございました!
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