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スムーズな請求書の発行はこちらの希望通りにお金を支払ってもらうための出発点

物事は立場によって見方が180度変わります。

売掛金に関して言えば、「貴社の売掛金=取引先の買掛金」ですね。

あるクライアントさんの場合、口座引落し分を除くと、10件程度の支払が発生します。つまり、毎月10社から請求書が届くのですが、その10社だけをみても、請求書の到着時期にはかなりバラツキがあります。

月初には必ず請求書が来る会社もあれば、月末ギリギリにしか請求書が届かない会社も。また、スポット的な請求分であっても、納品が終わるとほぼ同時に請求書がきちんと届く」というのが支払業務のスタート。

しかしながら、いざ今月の支払をやろうとした時に請求書が来ていないと、「まあ、どうでも良いのかなぁ」と思ってしまいます。

資金繰りが厳しくなった会社を何社も見て来ましたが、意外と多いのが、「請求書をきちんと出していない」というケース。

もちろん、出していない理由は様々で、

・事務体制がきちんとしていない
・忙しくてなかなかそこまで手が回らない
・なんらかのトラブルがあって請求しづらい etc.

けれども、会社にとって大切な売上入金の出発点ともいうべき請求書の発行がおざなりにされているのは大変もったいないことです。

多くの会社では月次の締め日や支払日は決まっています。

先のクライアントさんの例で言えば、20日締めの月末払い。つまり、21日以降に到着した請求分は原則として翌月の支払に回しています。この場合、売上を計上した側からすると、入金時期が最低でも1ヵ月ずれこみます。

金額が小さければ資金繰りへの影響も小さいかもしれませんが、一事が万事。小さい金額での請求業務ができていないところは、大きい売上の請求書の発行がより遅くなる傾向にあります。

請求書の発行はこちらサイドでコントロール可能な業務の一つ。期日までに先方にきちんと支払ってもらうため、会社側が主導的に実行できるものです。

スムーズな請求書の発行はこちらの希望通りにお金を支払ってもらうための出発点ですが、この業務を営業担当者任せにして放置していたため、売掛金が膨らんで売上は上がっているけれど、預金残高がそれほど増えていないとケースが別のクライアントさんで発生していました。

請求書の発行がスムーズにできているかどうか。月末には一度点検してみましょう。

なお、資金繰り改善につなげるために業務の見直しを実施したい方は「プレ・社外チームミーティング」をご活用ください。

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岩井徹朗@座組み作りの専門家
サポートは、マインドの感情とマネーの勘定を整えることで、自己成長につながる研究費に活用させていただき、得られた気づきをnoteへの記事に投稿する形で還元します。