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手紙旅日記【北海道】 #5 至福のごちそう

2024年9月2日(月)33.8℃(釧路 26℃)(MCJ024)

今回の旅はサオリさんの家に宿泊させていただくことになっていた。お宅訪問は楽しい。サオリさんの家は、想像していたとおり、心からくつろげるすてきなお家だった。

そして、なんといっても衝撃を受けたのはその日の夕食である。

見て! この鮮やかな色!! 美しい姿を!!!

この美しい花咲ガニはご主人が買ってきてくださった。サイズ感が写真でうまく伝えられないのが残念だが、とにかくその大きさに目を見張る。感激で「すごーーーーーい!」と叫んでしまったほどである。
このサイズであればお値段もさぞかし立派であろうと想像つくが、なんと前日の投げ売りで信じられないほど安く購入できたらしい。ご主人持ってるねぇ。地元の人でもこれほど立派なカニはよう食わんとのことだ。

立派なカニは中身も立派なのだ。人間でいえば人格者のようなカニである。出てくるわ、出てくるわ。太い足には中身がずっしりと詰まっていて、そのお味ときたら!
「うまぁぁぁぁぁい!!!!!」
もう叫ばずにいられない。
大きくなると味も大味になるかと思いきや、そんなことにはならないのがさすが花咲ガニ。私は東京ではほとんどカニを食べないので、何年分のカニを食べただろうかというぐらいたらふく食べた。ほんっとうに美味しかった。

カニ以外にも、オヒョウのお刺身、じゃがいも団子、とうもろこし、枝豆など北の大地らしい心づくしのお料理が並ぶ。おひょうの新鮮さもスイーツのように甘いとうもろこしも、ホクホクのジャガイモも、どれもこれも2倍おいしくてもっと食べたいのに、私の胃袋はひとつしかないのが悲しい。これらを気の合う友人と一緒に食べる仕合わせ。最高である。

写真は撮っていないけれど、翌朝サオリさんが用意してくれた朝ごはんも北海道の豊かさを感じる献立だった。素材の良さが際立っている食事ほど箸が進むものはない。

毎朝、お抹茶を点てているというサオリさんのご相伴に預かる。
練り切りもつけてくれた。
サオリさんのセンスが光るポーセラーツの作品でコーヒーを飲む。
うまし!

数々のおもてなしを受け、なんというか、豊かだなぁとしみじみ感じ入る。
豊かな景色。豊かな時間。豊かな心。それを浴びるようにして感じられる旅。心も体も満たされた。

カニを食べながらサオリさんが言う。
「根室の人が毎日カニを食べていると思わないでね。これは根室に住んでいてもご馳走だよ。」
最高のおもてなしをありがとう。
あぁ、花咲ガニ、美味しかったなぁ。。。

手紙旅日記【北海道】 #6へつづく

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