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3645 駅探  乗り換え案内から地域情報サービスプロバイダーへの転換急ぐ 

乗り換え案内サービスを展開。経路検索「駅探」を主軸にしつつ、駅周辺情報を提供する「駅探PICKS」に加え、駅、駅周辺情報を集約した「駅探LOCAL」、地域情報を発信するイベントまとめサイト「駅探おでかけラボ」の開設を付加価値として展開。売上高40億円の内訳は、モビリティサポート事業、広告配信プラットフォーム事業、M&A・インキュベーション事業 でほぼ1/3ずつを占める。主軸のモビリティサポート事業は、乗換案内サービスの有料会員が減少する一方、駅探ドットコム成長により、新幹線チケット販売が増加。

今後の成長戦略
・乗換案内サービスのコモディティ化に対すべく、地域マーケティングプラットフォーム構想を掲げる。従来の「移動を調べる」ことによるマネタイズから、移動した着駅周辺でのネクストアクションをサポートすることで、新たなマネタイズポイント創出を実現を目指す
・北海道の江差町のMaaSの実証実験の第三フェーズが終了。そのノウハウを活かし、新たに函館市の「未来大AIマース」の実証実験への横展開を実施。地域ターゲティング事業では、東京モノレールの交通広告との共同企画の「MaaS型広告」の提供を開始。インターネット広告代理事業などの事業のM&Aや提携を通して事業領域を拡大を目指す。

新規上場:2011年3月

(参考URL)
https://ekitan.co.jp/
https://www2.jpx.co.jp/tseHpFront/StockSearch.do?method=topsearch&topSearchStr=3646
https://finance.yahoo.co.jp/quote/3646.T
https://www.nikkei.com/nkd/company/?scode=3646

IR開示評価
決算説明資料のわかりやすさ:AA
決算説明動画のわかりやすさ:AA
ESG関連情報:AA

【コラム】
公共交通機関が時刻表通りに正確に機能し、首都圏での交通網が複雑に張 
り巡らされた日本ならではのサービスであり公共性は高い。
とはいえ「ジョルダン」「駅スパート」「Yahoo」など無料の経路検索サービスはすでに何社もあり競合は激しい。チケット購入代行、交通費精算などにもサービスを広げているが、収益の主軸は経路検索に伴って提供する地域のお店情報などの広告ビジネスということになりそうだ。
乗り換え検索の利用者としては、あまり広告でごちゃごちゃせずにできるだけシンプルかつ中立的な画面を見たいもの。そのあたりのセンスも問われよう。今後は地方において展開する、駅を基点とした地域の生活者のニーズと地域の事業者の提供サービスとを結びつけていくMaaS事業がどう展開するか期待したい。

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