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7777 スリー・ディー・マトリック 自己組織化ペプチドハイドロゲルで医療に革新を
1992年に米国マサチュセッツ工科大学(MIT)のShuguang Zhang博士によって発明された自己組織化ペプチドハイドロゲルの完全化学合成品「PuraMatrix™」の実用化に向けた事業を展開。PuraMatrix™は、安全性が高く、生体適合性、生体分解性の新素材とのこと。生体内への注入が可能であり、生理的条件下や血液・体液に接触することで瞬時にナノファイバーを形成、ゲル化し、細胞培養に適した環境を形成する。組織再生、細胞治療、薬物送達システムなど、多くの分野で利用の利用を目指す。具体的に外科医療では、止血分野に加え、後出血予防材、粘膜隆起材、血管塞栓材等の開発を進める。組織再生分野では、放射線性直腸炎(RP)や炎症性腸疾患(IBD)、美容整形分野での創傷治癒、骨・心筋再生等の開発を進める。必要な薬物を、必要な部位で、必要な長さの時間作用させるためのDDS技術を基に、がんや悪性胸膜中皮腫等を対象とした核酸医薬デリバリーのための応用にも取り組む。
新規上場:2011年10月
(参考URL)
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決算説明動画のわかりやすさ:AA
ESG関連情報:―
【コラム】
MITの博士によって発明された自己組織化ペプチドハイドロゲルの事業化。なんだか取り組みが凄そうだ。人類の歴史に転換を起こすかもしれない。しかし、こういったバイオベンチャーはたいがい赤字だからな・・と業績を見るとご多聞に漏れない。
だが、次に役員を見てぎょっとする・・・元ベインアンドカンパニーの凄腕の面々に北大外科、弁護士・・HPには「100を超える研究機関や大学とマテリアル供給契約を締結。ペプチドプラットフォーム技術を活用し、グローバルに新用途を探索しております。」とある。材料と役者はそろった、消火器内視鏡領域に集中し、黒字化に向けテイクオフしつつある。今後、収益基盤の構築に向けどう販路を拡大できるか期待したい。