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私の昭和歌謡71 逢いたくて逢いたくて 1966
「でてきちゃう」可愛い言葉が歌詞にある嬉し恥ずかしでも口ずさむ
すごく可愛らしい歌を可愛らしい歌手が歌ったので、好感度が高かった。今でも。
どうして可愛らしいのか?
🎵涙が出てきちゃう🎵
🎵死にたくなっちゃうわ🎵
これを園まりの声で歌うんだから、参りましたよ。
園まりがこの曲をヒットさせた当時、彼女は決して色っぽいとか、セクシーとかいうタレントじゃなかった。
でも、清純派でもない。なんかフツウにカワイかった。
そして、ヒットの年には、かの有名なプロマイドのマルベル堂の売上ナンバーワンだった。そうそう、マルベル堂っていまも健在なんですよ。ちょっとうれしいけど、高いっ。
老人は知っている(私のこと)有名な作家、遠藤周作氏も彼女の大ファンだったww
さて曲は・・・
前奏から結構強烈なトランペット。
1番が終えて、間奏。トランペット。
2番が終えて、間奏。またまたトランペット。
このトランペット、フレーズの終わりがため息のように震えるw
テナーサックスとかだと、場末のキャバレーみたいになるからかなぁ。
園まりさんの歌唱力は、技巧的に聞こえるかもしれない。
ロックやフォークの歌手は、こんな歌い方はできない。いったん切って裏声を出すような三味線歌謡の出し方を、彼女はホントに自然に、話をするように歌う。
可愛らしい声、ちょっぴり大人の女の声、地声と裏声、細い声、高い声が入り混じる。そんな歌唱の合間に・・・
トランペットがww ため息をつくように合いの手を入れる。
昭和の歌謡曲は、歌詞も曲も、編曲も、全てがプロのなせる技だ。
どうだ!今の音楽家には到底真似できないだろう。と、私は思う。
もちろん歌手もね。
余談だが。
私の愛する昭和歌謡をモチーフにした邦画に「歌謡曲だよ、人生は」がある。2007年の作品。
その第9話が「逢いたくて逢いたくて」
短編オムニバスのテーマが昭和歌謡という、昭和人にとって嬉しい映画かと思いきや・・・
レンタルDVDで百円ぐらいで借りて、ワクワクしながら観はじめた。
ふざけんな〜!!この監督たちは、昭和をなんだと思ってるんだろう。
昭和歌謡をどう聴いてどう歌って、どんな思い出があるんだろう。
怒りが込み上げて、血圧が上がり、テンションも上がりww
ただの物語の題材なだけなんだ。こじつけただけ。
どうやって見ればいい?
どうやって「逢いたくて逢いたくて」まで観よう・・
仕方ない。大学の映画コースの学生が作ったフィルムの試写会だと思うことにした。これから売り出す才能を見つけるっていうシチュエーション。
さて、やっと第9話。長かったw
「君のこの曲をテーマにしたストーリーは、うん、10年以上待ってる男って、うん、ありそうもないけど、なんか最後に走りながら泣いてるシーンに歌がかぶさったら、なかなかいいかもね。」
と、助教授役の私はいいます。
まぁ、不満が多いオムニバス映画でした。
昭和人は観ない方がいいでしょう。
園まりさんは79歳。今でも現役らしい。でも、あのかわいらしいデビュー18歳の彼女こそ、私の心のまりさんなんだ。
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【参考資料】
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