見出し画像

私の昭和歌謡107 あなた 1973

17歳。憧れるのは流行り歌。歌詞にあること、そこからの夢


名犬ラッシーが好きだった。
だから大人になって結婚したらコリーを飼うと決めていた。

17歳の時。「あなた」が流行った。
🎵もしも わたしが 家を建てたなら
小さな家を 建てたでしょう🎵

気をてらったり、新しい感じじゃないけれど、私はこの裏声っぽい歌謡曲が気に入った。

でも、それは
🎵それが わたしの 夢だったのよ
いとしい あなたは いまどこに🎵
という失恋の歌だったからかもしれない。

私の家はラーメン屋だったし、いわゆるサラリーマンの住むような綺麗な住宅街でもなかった。このままの階級じゃwwコリーなんか飼えるわけない。

しかも私は一攫千金や立身出世を試みるタイプでもなかったから。
そうだよねー、夢は叶わなかったんだ。
と、終わる歌に安心したのかもしれない。

でも、人生はわからない。
私は今タービュレン2代目と暮らしている!ははは、どうだ!

愛犬しんちゃん

脱線した。
当時この曲を作った小坂明子よりも、岩崎宏美の「あなた」に心動かされた。

彼女は、スター誕生の勝負曲として歌い高評価を受けた。

プロダクションが軒並み”ほしいー”と手を挙げた。
アカペラアレンジで歌い、途中で声を詰まらせたり、こりゃ叶わないわと言う印象もあったのかもしれない。

次がコンサート。若い彼女の声は、ホントのびやかだ。

私も一回アンコールNo PAのアカペラを聞いたことがある。布施明や彼女のようなのど自慢の歌手は、この手法は効果的で、感動も増す。

そして現在。まだ歌い続ける「あなた」は、年齢もあるかもしれないが、悲しさを感じる。17歳の恋が破れてもいい。でも、50代の恋の思い出が具体的な「愛しい人とのマイホーム」を歌うのはキツイ。

そして改めて小坂明子を聴く。
この裏声っぽい、それほど上手じゃない歌手が、自分で作った歌を歌うことが、いまさらに懐かしく、心打たれる。

昭和歌謡なんか、と思っちゃいけない。

ヒットした当時からファンも高齢になって初めて、その歌の真価を感じ取ることができるんだ。



【参考資料】

小坂明子。作詞作曲者による「あなた」


岩崎宏美。スター誕生で勝負アレンジの「あなた」


岩崎宏美。5年後のコンサートでのわかい歌声「あなた」

岩崎宏美。40年を経た熟年の歌声「あなた」



【前回の記事】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?