私の昭和歌謡77 マイ ラグジュアリー ナイト 1977
ゴージャスとラグジュアリーは違うこと父の例えが懐かしい今
【辰年の歌手特集 しばたはつみ】
お正月に辰年の歌手を特集しています。
来週から、月水金の3回投稿が、金曜日だけになります。
「ラグジュアリーってゴージャスと違うの?」と、亡父に聞いたことがある。この曲のヒットよりだいぶ前、高校の時だった。
父は「ローレックスとセイコー」と答えた。
どちらも豪華だけど、ラグジュアリーは高価な、ゴージャスはかっこいいとか見事な、という意味だってことらしい。
マツダのCOSMO AdのCMでこの曲が流れていたのを見て、そうか、と納得したような気がする。車についてはわからない。白い服の、いかにも金持ちそうな男女のCMだったからだ。
父はセイコーをゴージャスだと思っていたんだ。
当時の歌番組「サウンド・イン"s"」を思い出す。あれはセイコーがスポンサーだった。実力派歌手が出るので好きだった。
しばたはつみは最終回まで出演していた。
来生きょうだいの、この曲は「英語替え歌風作詞作曲」だと思う。
当時のヒット曲は「渚のシンドバッド」「青春時代」「勝手にしやがれ」「昔の名前で出ています」「雨やどり」など、どれも1音符に1音なのだ。
ところが、この曲の始まりは
🎵も のがたりはー は じ まったー ば か りー🎵
である。
太字は同音で、歌手のセンスに任される。
布施明の「マイウエイ」を思い浮かべるとわかりやすいかな。
そこが同時代の歌謡曲とは違う、アメリカンポップスのバラードの雰囲気を出している。そこが豪華なところで、マツダのCMにピッタリだった。
私も、このCMを何度も見なければ、これほど鮮明には覚えていなかっただろう。
サビの気持ちよさったらない。
🎵恋はゲームじゃなく 生きることね🎵
でも、短い。あまりに短すぎるヒットフレーズ。まるで、CMのために、先にここだけ作ったかのよう。
ここだけが、この曲の命とも言えるし、私は多くの昭和歌謡で、こんな短いフレーズしか歌えない曲も、この曲しかない。
今、しみじみ聞くと、しばたはつみさんは上手だなぁ、と思う。
日本や海外で百以上ものステージをこなしていたという。
2010年に57歳で亡くなった。
ああ、私より10年若い57歳。
はつみさん、素晴らしい歌声をありがとう。
【参考資料】
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