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私の昭和歌謡41  若大将ラストショー 2022 

ラストショー私の昭和また一つ笑顔で消えた蒼い星くず


加山雄三のラストショーを観た。

2022年9月9日東京国際フォーラムホールAで開催されたものだ。

そのコンサート映像は、オープンリールのカウンターを活躍の年代にしてレトロ風に始まった。本番でも流れたのかなぁ。ほんとオシャレ。

そして登場は85歳の加山雄三。なんと!座ってる(笑)
いや、いい。座ってていい。そういう気持ち。

たぶん、往年の加山雄三を知らない人が聞いたら
「がんばって歌ってるおじいちゃん」
にしか見えないだろう。

でも、私には、かつての若大将時代の「どうしたら顔も歪めず、下から上まで朗々と響くんだろう」という特異な声帯の持ち主、加山雄三が、この老体のうしろに見えるんだ。

私だけでなく、多くの同時代のファンがそれを見ている。聞いている。

加山さんはずっと座ったまま歌い続けた。

CG&ボカロで瓜二つの加山映像を作って、本物と一緒に歌ったりして、新しい企画にも挑戦してみせた。

これがレトロチックなオープニングと対照的で、ラストショーなのに冒険するなぁ、と感心してしまった。

このCG&ボカロは三波春夫や美空ひばりでもお目にかかった。でも、違うのは「旅人よ」をデュエットしたことだ。ちょっぴり違うニセモノ感がある声にしたこともいいね。

🎵やーがてー(やがて)冬が冷たい(つめたいー)
雪(ゆきをー)をー はこぶー(はこぶー)だろう🎵

このハモリは昭和の人間なら誰でも歌える。いいメロディーだなぁ、いいハモリだなぁ、と歌いながら実感できる曲はそう多くない。

「もみじ」と同じ(だと私は思う)

そんなこんなでエンディングが近づくと、私は急に寂しくなった。

「私の昭和が終える」
と、一緒に見ていたダンナに言ったら、なんか同じ気持ちだったらしく、しみじみした顔だった。

私は昨年の秋にGISTの手術だったので、このラストショーに行くことができなかった。だから一年遅れではあるけれど、加山雄三の歌手人生のしめくくりをワクワクしながら観た。

心から「あっぱれ」と思う。こんなに明るい引退に「さすが」と思う。

オーラスの曲は「愛する時は今」
息子の徹(テツ)さんへのプレゼントの歌。息子へのエールでショーを終えた。

「私の昭和が終えた」



【参考資料】
ラストショーオープニング


「時を超えて」の予告編

1980年の立ってる歩いてるステージ



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