見出し画像

私の昭和歌謡130   真夜中のギター 1969

新しいハモリの技を身につけて主旋の上のハモリにハマる


千賀かおるの歌はこれしか知らない。
いや、誰が歌っていたのか知らなかった。だから、歌手の名前を55年も経った今、知った。

かおるさんには悪いが、この歌は、曲自体が、ずいぶんと自然に人々の心に入り込んでしまったので、人気歌手は生まれなかった。かおるさんも、華のある女の子ではなかったし、歌が特別上手ではなかった。

だから、曲がこれほど心に残ったのかもしれない。

中学生の私は友人とよく歌を歌った。

小学生時代は、学校が終えて帰る時、どんな歌も、応援歌のように威勢よくみんなで歌うのがパターンだった。

中学生ともなると、少しは成長する。
曲の構成を知り(とは言っても、当時の歌謡曲なんか、AメロBメロしかないようなもんだったけど)ハモるという技が入ってきた。特にフォーク系は、絶好の歌唱教材だったw

そして、みんなで歌うのではなく、上手な子とデュエットするようになる。今までは、歌の上手い私がww主旋律を歌った。

ところが、この歌のサビ後のAメロは、従来の主旋より低い3度ハモではなく、なんと高い3度ハモだったのだ。

ハモリパートは、主旋律を引き立たせるので、それより低いんだと思っていた私は、驚いた。そして、このハモリは、一度覚えると、どんな曲にも応用できる。

うれしくてうれしくて、知っている、ありとあらゆる曲にこのハモリをつけて歌った。短調や演歌はダメだったが、明るい曲やしっとりした曲は、かなりの確率で受け付けた。

当時、この歌を何回歌っただろう。
🎵愛をなくしてーーー🎵では、追いかけるパートを入れた。これは、ハモリパートとして、暇なのでつい口ずさんでしまった。

私の歌唱履歴を(大袈裟だが)書き換えたのは、この曲と言っていい。

歌詞も、なんか都会風でよかったが、やはり作曲がよかった。河村利夫さんを調べたら、なんと河村音楽院という看板のページがあった。ネットで音楽院とは!

そこで、河村さんが歌謡曲だけではなく、和楽器など様々な素養がある人だとわかった。21世紀から開校しているようだったが、現在は・・わからない。

この曲は、高田みづえや石川さゆり、そして外人YouTuberのニックにも歌われている。ニックくんに至っては、まるで彼のデビュー曲みたいで驚いた。
それほどに千賀かおるの影は薄い。

久しぶりに、
かおるさんの歌を聞いた。フォーク歌手じゃなかったw
安っちい鉄琴の音色が、やけに胸に沁みた。



【参考資料】


【前回の記事】





いいなと思ったら応援しよう!