【日々是良書】No.6『本日は、お日柄もよく』原田マハ
先日、岸田首相のアメリカ議会でのスピーチがありましたね。
賞味期限は、まだ切れていないと思います、、、
晩餐会と議会でスピーチをしたんだとか
スピーチの部分だけ(政治的なアレコレは考えず)に注目すると、真似したくなるようなスピーチでした。
こんなに、ゆったり、堂々と話しても大丈夫なんだ!という発見がありました。
今回の本は、そんなスピーチにまつわる小説です。
主人公、こと葉は、お気楽なOLライフを楽しんでいたのですが、片思いしていた人の結婚式でスピーチライターを生業とする女性、久遠久美の感動的なスピーチを聞いて、彼女に弟子入りします。
と、こんな風に序盤は、どこか私たちの日常の一場面のような穏やかな話が進行するのですが、、、
なんと、国会議員候補のスピーチライターをすることになるのです。
なんとも壮大なストーリーです。
実際には聞けないスピーチ、すなわち本の中に活字で収録されているスピーチは、どれをとっても感動的で圧巻です。
演出上、対比のため眠くなるスピーチも載っていますが、こちらの方もきちんと「つまらない」と感じるスピーチです。これはこれで、作家の腕がすごい、、、
個人的なお気に入りの登場人物は、こと葉の祖母の二ノ宮驟雨。
すべてを達観し、見通すような人物で、カッコいいと思ってしまいました。
そんな、おばあちゃんが、こと葉のスピーチライターへの転職に反対する親を説得した一言で締めたいと思います。
なんとも、すてきな言葉です。(本当は、スピーチから引用するのがいいでしょうが、、、)
こんな、器の大きい人物に自分もなりたいものです。
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