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CJ43スカイウェイブ 2023#67 セルモーター交換
ビッグスクーターという類の車両は、セルモーターが弱いのだろうか。
セルモーター不調の話をよく聞く。
1年に2件くらいのペースで作業を依頼される。
「ビッグスクーター」といったら、見た目が似たり寄ったりのくせに、構造はそれぞれ違っているのがややこしい。
当たり前か。
エンジンがシートの下側にあるのはみな同じで、エンジンの上側にセルモーターはついている。
つまり、エンジンを車体から切り離さなくても、セルモーター交換は可能である。
けれども、シートとエンジンの間にエアクリーナがあったり、ラゲッジボックスだけの車両もあり、セルモーターを触るために外していくパーツは車両ごとに違う。
さいしょ、シートは外すつもりでいた。
マニュアルによると、シートのダンパーを外して、さらに深い位置に固定するとシートを立てた状態にできると書いてあるらしい。
が、実車を見るとダンパーが弱っているのか、シートが立つ位置にダンパーをあてがうと縮んで倒れてきてしまう。
いつ倒れてくるかわからない状態で、その下に潜りこむのはいかんな。
ケガならまだしも、事故になってしまう。
では、いったんシートを外しましょう、とオーナーには伝えたが、ボルトを緩めている途中で気がついた。
なにやら配線があって、これも外さないとシートは外れない。
たどってみると、シート下を照らすようにランプがついていて、その配線がシートベースに食い込むように収まっていた。
これを外すとめんどくさそうだ。
そんな訳でシートを外さずに進めることにした。
カバーを外すと、エアクリーナーボックスがあらわになり、セルモーターはその下にあることは調査済み。
ただ、どのように車体に固定されているかを調べておかなかったので、感触を確かめながら外していった。
ホースがなかなかシビれる位置にあって、なかなか手強い。
外すのはできるが、戻せるのか?とすこし不安になったくらい。
エアクリーナーボックスが外れてしまうと、セルモーターの全貌が観察できるのでむつかしいことはない。
外してみるとモーターがあった下側に、かなり小石やゴミが入り込んでいるのが意外だった。
これくらい隙間があるなら、ヤマハ車用のモーターも入れられるかもしれない。
Oリングと端子にグリスをつけつつ、入れてみると拍子ぬけするくらい簡単にはいった。
空間が広いと作業しやすい、ってことだな。
問題はエアクリーナーボックスを戻す作業。
ボックス、といいながら全体像はL字形で、底の裏側にツメが出ている。
ツメで位置が固定されるけど、無理に突っ込むとツメが折れてしまうし、無理をしないとどこかしら干渉して収められない。
しかも、先に収まる位置に収めると、外したホースをつなぐほどの空間がない。
あんばい、と、こういう場面ではよく考える。
いい塩梅でないと片付かない問題が、身の回りにはたくさんあるように思う。
ちゃんと収めてきましたよ。
日本人だからな。