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マジェスティ250 2024#20 フロントフォークOH

4HCマジェスティ、2型だという。
この呼び名、通称みたいなものは業界で統一性がなくて困る。
ヤマハでいうと「登録型式」で4HC2となる。
初期型の4HC1にリアブレーキレバーの固定機能をつけたマイナーチェンジ車、だったと思う。
リアブレーキがディスク化されると、たしか型式が変わった。
間か、その後か、ABSつきも発売されたけど、4HCだったかは忘れた。
ビッグスクーター、のカテゴリーを創作した画期的な車両、ではあるけれど、生産後30年が経過して、さすがに見かけなくなってきている。
ごくまれに、形が変わるくらいに手を入れられた車両を見かけることはあっても、ノーマルの佇まいを維持している車両を目前にすることは、すごく珍しい。

手順的には、スクリーン、ガーニッシュ、前カウルを外してから前輪の周囲を外していくことになる。
なん箇所かネジの受け部分が欠損したりしていたけれど、大きな割れはなくスクーターのわりにすんなりと進んだ。

フォークのトップキャップは17mmの六角で外すようマニュアルでは指定されているが、外してみると10mmでも回せるように加工されているように見えた。
このころのビッグスクーターは整備性が確保されているということか。
もっとも、全マジェスティがこうなっているのかは知らないが。

マニュアルには従わず、ボトムボルトを外してオイルを抜いてから、ボトムケースを外し車体から降ろしてみると、インナーチューブのサビが多い。
ボトム部分にはないので、そのまま戻しても支障はなさそうだけど、気分が悪いので磨きなおすことにした。
それぞれの点サビは、点と呼ぶには大きな粒なので、粗く削ってから、ペーパー、液体コンパウンドと手順をふんだ。

シリンダーパイプの頭は、19mmの六角レンチがハマるようになっているので、これもたいして苦労することなく、ボトムボルトが締められる。
メタルとオイルシールを打ち込んで、オイルを入れ、いちおう油面85mmに合わせたがキッチリとはしていない。

極端に差がなければ、フォークの固さは左右で違いを体感することはない。
とくにスクーターは後ろ荷重になりがちなので、気になることはないと考えている。
もとがシール抜けでオイルが漏れていたような状態なら、固くなるに決まっている。
そんなことを考えながらも、できる限りキッチリ組んで、ホイールを組みつけ、フェンダーを装着し、ブレーキキャリパーを洗って固定。

文字にすると、簡単なことだ。

カウルをあてがってみると、気持ち悪いくらいにキッチリ合う。
ノーマルはいいよ、やはり。


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