燃料ライン 2023#32 流れてこないのはなぜ
この3週間くらい、カブ主とつきあっている。
もはやズブズブである。
クリッピングポイント製のカスタムキットをいったんやめて、ノーマルのシリンダ・ヘッドに戻すことにした。
クリッピングポイント製シリンダは、ヘッドとの合わせ面にOリングを入れない構造をしていて、それが原因でオイル下がりが起きる、と疑いを持ったからだ。
そのために、ノーマルヘッドの折れたスタッドボルトを抜き取る作業をやった。
同時にキックスピンドルの点検を行い、各ガスケットは新品に替えて組み直した。
再始動したエンジンは、以前に比べて静かになった印象があり、ノーマルエンジンの凄みを感じる。
ところが、継続運転ができない。
キャブレタのエアスクリューを触っていると停止してしまう。
にわかには信じられないが、ガス欠症状のように思えた。
タンク内にガソリンが無いわけではない。
けれども、フロート室がすぐに空になるようだ。
カブのガソリンタンクは燃料の取り出し口がやや低いところにある。
そこから、少し高いところにコックを付けてあり、自然落下的にキャブレタまでガソリンを供給する構成になっている。
フロート室の油面とタンクの取り出し口が同じくらいの高さになっているはずだけれど、タンク側はシート下に隠れているので確認できない。
タンクとコックは透明のホースでつないでいるので、エア噛みしていないのは目視確認できる。
が、どうやらコックの中に空気が溜まっているようで、コックからキャブレタまでの間でガソリン供給が滞るようだ。
タンクとコック、コックとキャブレタをつないでいるホースを観察すると、キャブレタにつながっているホースに気泡ができるときがある。
発生源は、と考えると、フロート室以外にない。
他にあるとしたら、すでにどこからか燃料漏れが起きているはずだ。
か、ホースをつないだ直後から空気の逃げ場がなくて残っていたものが固まるのか。
それって、タンクから出てくるガソリンに勢いがないのも原因として考えられる。
このタンクは20年近く放置していたらしいけど、サビ取りはやってないらしい。
ガソリンを抜いて洗うのはやったらしいが。
たぶん、タンクのサビが燃料ラインに入ってきていて、詰まりはじめているのだろうな。
いったん、後付けのコックを外して、タンクからキャブレタに直接つないでみようや。
それでもエンジンが安定しないようなら、いったんタンクを取り出して徹底的にサビ取りしないとダメだろうね。
もう少し時間がいるな、このカブは。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?