猫のIoT首輪「Catlog(キャトログ)」を真面目にレビューする
ハイお久しぶりです。
猫たちとの生活も3ヶ月を過ぎて、相変わらずバタバタな日々を過ごしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私自身はコロナの関係もあって相変わらずテレワーク中心の生活が続いており、猫の様子も基本的にはすぐどこに居るかな~?と見に行けるくらいの距離感で接しているのですが、本業がIT屋さんということもあり、SNS広告でめっちゃよく見る「Catlog(キャトログ)」というIoT首輪を今回導入して、色々試してみることにしました。
①Catlog(キャトログ)とは?
猫に付ける発信機つきの首輪(Catlog pendant)と受信機(Catlog Home)からなる猫の動作を見守るキットで、詳しくは商品紹介のページを見てもらえればと思います。
最小構成が猫1匹、1ルームの部屋で暮らしているような環境だと基本のセットだけで事足りると思います。
うちは猫が2匹居るのでpendantを2本、あと2階建ての家なのでHomeも複数箇所に設置するほうが良いと説明があったので追加購入。かかったお値段はこんな感じです。
Catlog (基本セット 限定初回購入価格+月額580円) 猫鈴ゴールド … 9,800円 ※1
Catlog Pendant (単品) 猫鈴ゴールド … 9,800円
Catlog Home (単品) … 8,800円
------------------------------
合計価格 28,400円(税込み31,240円)
まとめ買い割引 … -4,400円 ※2
送料 … 484円
支払総額 27,324円(税込み)
※1は基本セット(14,800円)が月額580円の「猫バカプラン」を12ヶ月継続利用することが前提で安くなるプランで、まあ携帯電話の割引みたいな感じですね。家族とデータをシェアしたり、最初からフルに使うつもりの人はこっちでいいと思います。
※2は多頭飼いの人向けで、pendantをまとめ買いすると安くなります。順に買おうとすると倍くらいかかるので一気に買ったほうが良さそう。
ということで、一戸建てに住んでて、猫が2匹の場合でイニシャルが2.7万円+月額580円でスタートになります。
②使ってみた感想
単純に面白いな、と思います。サービスインから1年とちょっとで正直クオリティというか商品の完成度としてはそこまですごいとは思わない(IT屋さんなりの感想なのであしからず)んだけど、使っていて面白いな、と。
いわゆる「見守り型サービス」のサブスクなので、情報の正しさであったり精度については割と大事な所なのではないかなと思うだけど、そこはめっちゃ弱い。かなり甘々で見ないと購入価値は産まれないかなー、という感じ。
おそらくこのハードウェアの基本設計の部分でできる範囲ってあったと思うんだ。「これを使えば猫の様子がこのくらいわかります」の所を商品として売り出すうちに色々盛りすぎて、なんなら野生動物の観察などに用いられる「バイオロギング」をキーワードに出しちゃったりして、それが思いっきり損してますね(この分野の人が怒らんか?くらいの精度なので)。
AIを使った行動分析についても、誤検出よりスルーがかなり多いので、例えば留守中に「うちの猫はご飯を食べた(かもしれない)」「寝ていた(かもしれない)」くらいの情報を得ることが出来るアイテムという印象であればまあ納得できると思います。
とはいえ、今までになかったジャンルになるので、これをつけてたら今まで知ることが出来なかった情報が得られるし、アプリなどのデザインはとても良いので行動を見る・知る楽しみは増えるんじゃないかなと思います。
実は夜中も寝てるようで寝てないとかが見える化される
③ここはイケてないな~って所
・データの取得漏れが多い
具体的にデータを取ったりしたわけでも無いので想像になりますが、Homeのデータ取得範囲が(60平米程度と説明がありますが)実際はドアとか挟むと直線距離で5mくらいまでが精一杯かなという印象です。
Homeを追加で買っても全然取りこぼすぞ。
うちの場合、1階はリビング+1部屋、2階は廊下と2部屋を猫が行き来するため、各階その中心となる位置を割り出してHomeを出来るだけそこに近づけて置く、というような対策を取ったけどそれでもデータの取得漏れは結構あるので、そもそもpendantがだす電波の出力問題じゃねぇの…という気持ち。
・首輪のセッティングがかなりシビア
御存知の通り猫にとって首輪は慣れ親しんでなかったら邪魔でしか無いので、着けた当初は外そうと躍起になります。首周りをきっちり図って、付けてみてほんと人間の指1本がスッと入るくらいのピッタリ感で付けないと、外そうとするのを諦めないので注意。首輪がゆるいと下顎を入れていわゆる「猿ぐつわ」状態になり、そこから首輪の安全装置が働いて外れるまで暴れる、みたいなのを繰り返します。
うちではそれで猫が目を離してた際に大暴れしてパニックになり怪我しそうになってたのでほんま気をつけて。
サイトの商品説明だとSサイズは「比較的小柄な猫様(生後数ヶ月など)用です」と書いてるので生後半年過ぎたうちの猫たちにはMサイズを注文しましたが全然ゆるかったです。一匹はどうしようも無くてSサイズを追加で買い直し(さらに3,025円課金)、もう一匹は一番短くした状態からさらに糸で止めて1cmほど詰めて使ってます。
・首輪が結構こわれやすい
前述の通り、首輪に関しては僕も不慣れなことがあって付け始めた当初猫が大暴れして首輪も噛みまくった結果、あっという間に壊れてしまいました(ほんまごめん)。サポートの方でも心配して頂きすぐに交換対応を行っていただけたのですが、まあ精密機器だからね!すぐ壊れるからね!という感じです。
あと試してないけど防水機構も備わってなさそうなので、濡らしたりしたら一気に壊れそう…あくまで精密機器ですよ…
・ACアダプタが無いから気をつけろ
最近Apple製品とかでも環境に配慮して(既に各家庭で充足しているであろう)ACアダプタは商品からなくすパターンとかあるけど、Homeみたいに常に通電しておく必要のあるもののACアダプタを省くなって思った。
必要な時にUSBさして充電する用途とは全然違うやろ。そこ勘違いしてるプロダクトデザインはちょっとイケてないなというか頭が悪い。
・商品サイトわかりにくすぎ
いわゆる商品の仕様(Homeがカバーできる範囲が60平米とか、複数台Homeを置く際は5m以上離してね、みたいな情報)がFAQめっちゃ探してようやく出てくるとか、商品サイトをデザインに振りすぎててめっちゃ使いにくい。
その分サポートがかなり丁寧に対応してくれる(技術的な質問についても地ちゃんと対応してくれるのですごい)のでなんとかなってるけど、いちいち聞かずに自分で調べてからタイプの人間とはだいぶ相性が悪いと思う。
デザイナーがんばって。
・費用対効果めっちゃ悪い(現状は)
冒頭の感想の通り、サービスとして得られる情報についてはそこまで信頼性もなく、またデータの取りこぼしも多いので、「これだけお金をかけたのに!」みたいな気持ちになる人には全く向いてない。Catlog導入する以上は絶対に猫を見守るマンみたいな感じの人だとだめですね。やめといたほうがいい。真剣な気持ちというよりは、趣味に無駄遣い出来る人向けなんじゃないかな(笑)
1ルームに住んでて留守がちな人、ペットカメラも置いてるけどまだ気になる人がさらに気休めに使う、とかにはいいと思います。
データ検知範囲とかはシステムのアップデートでどうにかなる所と言うより首輪とかハードウェアの設計のところで起きてる問題かなと思うので、次期バージョンの首輪とかになったら精度もっと上がります!って感じなんじゃないかな。今後に期待ですね!
④最後に
なんだか褒めてないしどっちかっていうと文句ばっか言ってるレビューになりましたが、猫が好きすぎてストーカー気質の人にはCatlogはめちゃめちゃ心の癒やしになります。買った人は大体そうだと思う。
今後はトイレに設置するユニット(Catlog Board)とも連動して勝手に体重はかってくれたりトイレの記録付けたり出来るようになるので(むしろそちらのほうが主目的なので早く発売して欲しい)、引き続き使っていこうと思います。
この手のスタートアップ企業はサービスを使う人が居てそこから進化していけるものなので、個人的には投資の気持ちですね(笑)
ではまた。
頂いたサポートは猫のごはん代に使わせていただきます!🐈🍚🐈