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山道 ネパール・ポカラ

ポカラはトレッキングで有名な町だ。首都カトマンズと並び、ネパールに訪れる観光客の多くが足を運ぶであろう山々に囲まれた素朴なかの地へ向かったのは、まだ日も昇り切らない薄暗い時間だった。その移動自体がある意味アトラクションなのではないかというような、曲がりくねった山道を約3時間。ただバスに乗っているだけなのに程よい疲労感を覚え始めた頃、ポカラに到着した。

山々から運ばれる澄んだ空気を思い切り吸い込むと、心の中の淀みが消えて澄んだ気持ちになる。環境と感情はある程度比例するのだなと思った。 

もし、この山に囲まれた町に生まれていたら自分はどんな人生を送っていたのだろう。日本での日常から遠く離れれば離れるほど、そんな甘えが心によぎる。遠くの山の鋭角に尖った頂上付近が、雪に覆われて白く見える。しばらくこの町でのんびりするのも悪くないなと思った。

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