離婚伝説 「さらまっぽ」 / シングルレビュー
巷で噂のポップデュオ、”離婚伝説”がニューシングル『さらまっぽ』を急遽リリース!開始5秒で分かるグッドミュージックをご堪能あれ!!
離婚伝説とは
“愛”をテーマに活動する松田歩(Vo)と別府純(Gt)による2人組ユニット・離婚伝説。
「Local Green Festival'23」「CORONA SUNSETS FESTIVAL 2023」への出演が決定しているなど、新人ながら音楽シーンの新たな”伝説”を予感させる彼らのNew Single「さらまっぽ」がこの後28日(水)0時に急遽リリースされる。 タガログ語で「ありがとう」を意味する「さらまっぽ」というタイトル通り、今作は”いつもの日常”への感謝を込めて作成された。歩幅に合わせたビートに、小気味の良いスライドギターと思わず口ずさんでしまうメロディーラインが織りなす、ピースフルなナンバーに仕上がっている。 レコーディングにはBassにDENIMSの土井徳人、Drumsに田中匠郎、Mix & Masteringにはmillennium parade等も手がける佐々木優を迎えた布陣で制作されている。
(MICE ENTERTAINMENT INC.より転載)
「さらまっぽ」を聴いた/クールマイン的見聞録
その強烈なインパクトを放つユニット名でまず興味を惹かれるわけだが、曲タイトルも『さらまっぽ』。時が1980年代後半ならば、ナゴムレコードのリリース作品かと見紛う程に個性的だ。一見、方言が効いた郷土料理のようなタイトルは、タガログ語で「ありがとう(Salamat po)」を意味する。はてさてと興味津々でPLAYボタンを押して、たったの5秒。ふと忘れてしまいがちな大切なこと・大切な人への感謝や愛に溢れた歌詞とメロディが澱み無く流れて来た。清涼感のあるVoとファルセットのコーラスが爽快で、スライドギターも効いている。ちょっと変な例えかも知れないが、子供の頃、夏休みの朝に観ていた”ポンキッキ(ポンキッキーズ)”の番組中にでも流れて来そうなノスタルジックな雰囲気もあって、ちょっぴりワクワクする気分も寄り添わせながら、突き抜けるような青空が心に広がっていくアノ感じに似ている。蓋を開けてみればシティポップリバイバル好きの若者から、往年の邦楽ファンまで世代を問わず楽しめる、最高にキャッチーな仕上がりだったのである。
そして本作の情報解禁と同時にミュージックビデオも公開された。本人たちがディレクションを行い、学生時代からの友人が結成したという映像チーム、stacksが制作を担当。フィリピンはマニラでのロケ撮影となっており、70年代ファッションでキメた二人が現地の人々と触れ合う、楽曲とよく調和した和かな内容だ。ピースフルな気持ちになれるので視聴をぜひオススメしたい!
ユニット名、”離婚伝説”の命名の由来は、1978年に発売されたMarvin Gayeの15作目のアルバムタイトル『Here,My Dear』の邦題から取られたそうだ。離婚係争の末、100万ドルの慰謝料請求までに発展した、Marvin自身のドロ沼の離婚劇が背景に作られた私小説的作品として、発売当初は評論家から酷評を受けたようだ。ここまで明確に「愛をテーマ」として活動するユニットが選んだネーミングとして、エグいセンスが光りまってる印象。しかし筆者としてはもっと気になるのは二人の音楽的バックボーン。Marvin Gayeのようなソウルシンガーや、ブラックミュージックは勿論のようだが、Gtの別府さんはRed Hot Chili PeppersやRadioheadのような洋楽ロック、国内だとどついたるねんがルーツの一つのようで、ミクスチャー/オルタナロックバリバリ路線に進まなかったのが面白い。(また別に公言しているThe Beatlesからの変遷は分かる気がします。)更に驚くべきはVoの松田さん。中学時代にDJ活動を始め、Snoop Doggや2Pacなどのギャングスタ・ウェッサイ(西海岸)系のヒップホップがお気に入りだったとか。離婚伝説で披露している爽やかで瑞々しい歌声と、低音で腰の入ったGファンクとの乖離が凄過ぎて非常に興味深い。ん?でもこうも考えられるかな?1stデビューシングル『愛が一層メロウ』での、一度聴いたら絶対に忘れられない繰り返されるサビ。ラッパーで言うところの”パンチライン”を思い出し、表現方法としてこういった形でのアウトプットに繋がったのかも、、なんて想像したら楽しくなる。何はともあれ早く生で観てみたいアーティストがまた1組増えたのだった。
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【作品情報】
アーティスト:離婚伝説
タイトル:さらまっぽ
リリース:2023年6月28日(水) 0:00〜
規格品番:RKNDIGI-003
フォーマット:Digital
▼配信リンク
【ライブ情報】
6/30(金)「NEW VIEW」@SHIBUYA CLUB QUATTRO
with ペトロールズ
7/3(日)「たとえばボクが踊ったら」@大阪・服部緑地野外音楽
with yonawo/ 鈴木真海子 etc...
7/15(土)「CORONA SUNSETS FESTIVAL 2023」@ 沖縄・豊崎海浜公園 美ら SUN ビーチ
7/17(Mon)「GFB23( つくばロックフェス )」@ 茨城・つくばねオートキャンプ場
7/23(Sun)「ハンドメイドインジャパンフェス 2023」@ 東京ビッグサイト
9/10(Sun)「Local Green Fesstival23」@横浜・赤レンガ倉庫特設会場
【アーティスト情報】
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