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【海外ニディガトピ】海外ではあめちゃんが24歳だと思われているらしい話: あめちゃんの年齢考察


あめちゃん24歳説

 ある日、たまたまタイムラインに「ニディガが好きって言ってるヤツに『原作やった?』って聞くとだいたい『やってない』って言われる(意訳)」というツイートが流れてきました。わかります。
 で、その引用で「その通り! 彼らはあめちゃんの正しい年齢さえ知らないのだ(また意訳)」というのがありました。ちょうど二次創作を書きつつ「あめちゃんの正確な年齢ってどっかで明言されてたっけ? ちょっと急には思いつかないんだよなまぁヘッドカノンでえぇか」と思っていた頃だったので、自らの無知を恥じながらその引用のリプ欄を開きます。

 リプ欄には、私と同じようにあめちゃんの正確な年齢を知らないという人が溢れていました。一方で正確な年齢を知っていると主張する人たちもいて、彼らが証拠として提示しているのがニディガ展2(ツー)の公式ページにある見どころ紹介、「A fantastic spot that embodies Ame-chan's inner self, bringing back 24 years of memories!」というテキストだったのです。ちなみにこれをDeepLに放り込むと、「雨ちゃんの内面を体現するファンタスティックなスポットで、24年間の思い出が蘇る!」という日本語訳が出力されます。
 つまり、展覧会のサイトでいうなれば「あめちゃん24年間の軌跡」みたいな記載があったから、あめちゃんは24歳(今年の頭にそうだったので5/5を過ぎた今は25歳)という論理です。

 ところが、原語版のページを見てみると、「あめちゃんの内面を体現した幻想的なスポットで24年の想い出もキマり!」という記載になっています(さっきの英文はこのページを機械翻訳したもののようです)。この文章の後半を書き直すなら「(あめちゃんのお部屋は)2024年で最高の思い出になるよ!」とか「2024年の思い出を(あめちゃんのお部屋で)作ろう!」あたりになるんじゃないかなーと思います。
 「キマり」という単語を真面目に説明するのって案外難しいですね。ちなみに、この単語を訳すとperfectとかcompleteあたりになるそうです。
 要は、「24年」という書き方が「24年間」という意味で伝わってしまったようなのです。80年代(1980年代)とか84年(1984年)みたいな言い方は向こうにもあると思っていたのですが、直訳だとそれが伝わらなかったのでしょう。

ニディガ展2(ツー)にて、あめちゃんのお部屋

 あと、実際にニディガ展2(ツー)に行った方はご存じだと思いますが、あめちゃん(超てんちゃん含め)の人生の集大成とか歴史の振り返りみたいな展示は特にありません(超てんちゃんとして成功している今が彼女の絶頂であるという解釈もできますが)。あそこにあったのは、宣伝されていた通りあめちゃんのお部屋を再現した空間とそこに佇む等身大あめちゃんフィギャーでした。この時のレポもあるので、よければ読んでいってください。
 ということで、件の記述は展覧会の目玉として初公開のあめちゃんのお部屋をプッシュするためのもので、「24年」という表記はあくまで「2024年」という意味であって、あめちゃんの正確な年齢を明言するものではないのだと私は思います。展覧会の記述でさらっと初公開する情報でもないですし。

 ところが、このあめちゃん24歳説は海外だとそれなりに有名らしく、redditにあったいくつかの年齢議論スレでもたびたび指摘されています。みんな興味あるんですね。

https://www.reddit.com/r/NeedyStreamerOverload/comments/13tzly0/age/

https://www.reddit.com/r/NeedyStreamerOverload/comments/1cntqfr/how_old_is_ame/

https://www.reddit.com/r/NeedyStreamerOverload/comments/1ab7s57/24_years_of_memories_could_this_imply_amechan_is/?rdt=43463

 また、海外のニディガwiki(こんなのあったんですね)でもこの記述が触れられていましたが、概要欄では「正確な年齢は不明。ポップアップストアの記述はにゃるら氏の経験(?)についてのものであってあめちゃんに言及したものではない」、トリビアの項目では「展覧会のページにこういう記述があったから彼女の年齢は少なくとも24歳だと示唆されている」となっており、微妙に食い違いがあります。
 概要欄の記述は、「24年間」の主体をにゃるら氏であると解釈したものなのでしょうか。「ニディガ展2(ツー)には、にゃるら氏の24年間が詰まってるぞ!」と宣伝したいならこちらも意味が通らなくはないですが、今年で30歳である氏の人生について24年と表現するのには疑問が残ります。ですから、こちらも誤って捉えている可能性が高そうです。
 ニディガのローカライズって本当に難しいですね。

 私が知る限り、公式があめちゃん(超てんちゃん)の正確な年齢に言及した例はひとつしかありませんが、そこでは「女にすぐ年齢訊くやつなに?」(あめちゃんサイド)、「見た通りのピチピチギャル♪」(超てんちゃんサイド)としっかりぼかされています。
 こうなっている以上、公式から正確な年齢を明かすことはないのではとも思います。こうしてみると、ピと同じくらい彼女についてもわからないことだらけなんですね。

↓あめちゃんサイドのプロフィール

↓超てんちゃんサイドのプロフィール


あめちゃんの年齢考察

 あめちゃんのぴったり正確な年齢を知る術はないかもしれませんが、一方でおおよその年齢を推測する手がかりはあります。そこで、今回はその手がかりを整理してみましょう。
 なので、ここからは『NEEDY GIRL OVERDOSE』本編および『蜘蛛』のネタバレが出てきます。未プレイ者はブラウザバックなんかせず、このままsteamかニンテンドーオンラインストアを開いてください。そしてクリアしてください。
 あと、ぜひとも『蜘蛛』も読んでください。ニディガ好きならきっと楽しめますよ。
 今すぐ。直ちに。nowです。わかりますよね?

手がかり①: 『INTERNET OVERDOSE』

 こちらは年齢の考察とはちょっと異なりますが、一応。
 本編中にも登場するテーマソング、『INTERNET OVERDOSE』。『INTERNET YAMERO』と『月虹蝶』の他2曲とは異なり、こちらは明確に本編中で超てんちゃんが歌っている描写があります。
 この曲の歌いだしは「この混沌とした令和のインターネットに差し込む一筋の光」となっています。現実世界にある超てんちゃんのアカウントの初ツイートを始め、他の場所でもたびたび使われているフレーズです。
 この歌詞からすると、少なくとも舞台設定が令和であることは間違いないと思います(海外の方向けにガバガバ英語で注釈: In Japan, a calendar called the Gen-gou (元号) is used in parallel with the Western calendar. The lyrics of "INTERNET OVERDOSE" use the Reiwa, which is the Gen-gou used from 2019 to the present.)。令和が始まったのは2019年、このゲームが発売されたのは2022年(開発開始は2020年)ですから、素直にこのあたりを舞台にしているかもしれません。

手がかり②: 学歴

 本人がたびたびインターネット・中卒・エンジェルとネタにしている通り、超てんちゃんは中卒です。
 これが「中学卒業以降は学校に通っていない」なのか「高校には入ったけど中退したので学歴にはカウントされていない」なのかは判断に悩むところでしたが、JINE会話で一瞬だけ高校時代の思い出(病み垢界隈と繋がっていた)に触れています(一方、他の場所ではほとんどその話が出てきません。在学はしておらず高校時代に相当する16〜18歳の経験を語っているだけという可能性もあります)。
 高校の在学期間は不明ですが、少なくとも中学卒業の15歳以上であることは間違いないでしょう。

手がかり③: 成人としての義務と権利

 DAY10までの間、超てんちゃんとピは当面の目標として収益化を目指しています。その理由として提示されるのが、メールで送られてくる家賃の催促です。
 JINEによるとあめちゃんと両親の関係は険悪なようで、過去には家庭崩壊を起こしています。また、100の質問では「親の電話番号を速攻で着拒否した」と語っているように、今でもそれは変わらないのでしょう(そうすると実家イベントは解釈が難しくなりますが)。
 となると、現在の家はあめちゃん単独で契約していると考えるのが自然ではないでしょうか。単独で契約を結ぶには成人である必要がありますから、あめちゃんは成人していると考えられます。
 また、JINEでの会話であめちゃんが「税金? 年金? に関する手紙が届いた」と発言する場面があります。彼女はこの判別ができていないようですから、そのどちらだとしても、自身で支払うようになって間もない(もしくははじめて)可能性があります。
 配信者として生きていく覚悟を決めたあめちゃんがバイトをしているとは考えにくく(少なくともDAY1時点では)、家賃に困るほどの収入であれば、税金にせよ年金にせよ成人していないと対象にならない……はずです。このあたりのシステムは自分でもよくわかってないので100%とは言い切れませんが。
 なお、現在は民法の改正によって成人年齢が20歳から18歳に引き下げられていますが、この改正が行われたのは2022年の4月です。ゲームの発売は同年1月(制作開始はそのさらに2年前)でしたから、現在なら18歳でもギリギリ意味が通りはしますが、想定している成人年齢は20歳ではないかと思います。
 また、中野へのおでかけで寝取られもの(なのでおそらく成人向け)同人誌を買っている点、渋谷へのおでかけでシーシャを吸っている点も、あめちゃんの成人済み説を補強します。シーシャは20歳以上でないと吸えないはずですからね。
 あめちゃんはおそらく20歳以上であるところまで絞り込めました。

手がかり④: 配信にて

 やってみたLevel1の配信ネタ、「ゴスロリきてみた!」では、超てんちゃんがゴスロリを着て配信します。
 配信中に超てんちゃんをババア呼ばわりするコメントを拾うシーンがあり、海外のオタクはここの「There he is! The guy that calls every girl over 18 a hag!」をあめちゃん18歳以上説の根拠としています(「あ! 18歳以上の女の子全員ババア呼ばわりするオタクだ!」って感じの意味です)が、日本語版では「でたでた! あからさまなロリキャラ以外は即『ババア』認定するオタク!」となっており、数字への言及はありません。やっぱり海外におけるロリは複雑なんでしょうか。
 配信後のぽけったーを見てみると、あめちゃんの方のアカウントで「25……いや30まではいけるかな〜……?」と書き込んでいます。このことから、現在は25歳未満であることが判明しました。上限はおそらくこれでしょう。

手がかり⑤: 『蜘蛛』

 にゃるら氏の著作『蜘蛛』では、主人公の「かな」があめちゃんと出会うシーンが出てきます。20歳になりたてである「かな」は、超てんちゃんの年齢を20歳前後であると推定しました。あめちゃんの方も、「かな」の年齢を自身と同程度だと考えています。
 これもやはり正確な特定には至る手がかりではありませんが、作中世界の登場人物からもあめちゃんが20代前後に見えていることを意味します。


まとめ

 いかがでしたか?(クソ記事)
 なんと、あめちゃんの年齢は……わかりませんでした!
 とはいえ、どうやらあめちゃんの年齢は20~24歳であるらしいぞというところまでは絞り込めましたね。個人的にはまぁそれくらいだろうなと思いますが、人によってはティーンエイジャーという解釈もあったようです。海外で支持されている24歳説は確定ではないということが判明したものの、じつは設定面から考察しても十分にあり得るという結果になりました。
 はじめて好きになった曲が『ガチャガチャきゅ~と・ふぃぎゅ@メイト』だったらしいことや、幼い頃にキングクルールが好きだったらしいことは明かされている(100の質問)ほか、あめちゃんの机には様々なアイテムが置かれていたので、そういった発言と実在する作品との関連から考察することもできなくはないのかもしれません。しかし、ここらへんはにゃるら氏の影響がデカそうなこと、過去のコンテンツならいくらでも触れられるであろうこと、私がその方面に無知なことにより今回は考慮していません。無知でごめんなさい。


個人的な妄想

 20~24歳説を前提として、そこからもっと突き詰めるとすると、15歳での中学卒業から現在に至る空白の時期について考える必要があります。最低でも5年、最大9年です。
 その5〜9年間に起こっているであろう出来事としては、①母親による売春の強要と実家からの家出、②住民票の移行、③現住所の契約があると思います。正直、ここらへんの法律はやっぱりわからないので、ここからの私の推測には穴があるかもしれません。
 娘に売春させようとする親にまともな倫理観や愛情があったとは考えにくく、家出したところでそう易々と諦めてくれるとも思えません。ですから、成人が近づくか成人になった頃に売春事件が発生して家出、そこからしばらくは友人に助けてもらいながら金を貯め、ようやく今の家を手に入れた……というストーリーではないかと考えています。もしかすると、高校中退も家出に重なっていたのかもしれません。
 この友人に頼っていたという期間は、①あめちゃんに友人がたくさんいるとは思えない、②バイトを長く続けられるとは思えないことから、短期間だったとも思います。もっとも、蓄えがあったのならその限りではありませんが、その有無や量についてはまったく不明です。
 親から逃れるには、未成年はあまりに無力です。他の大人を頼る選択肢が彼女にあったとは思えませんし、聡明なあめちゃんのことですから成年になったあとどうやって動けば親から逃れられるのかも知っていたのでしょう。売春事件はあくまでトリガーになっただけで、以前から家出をうっすら考えていたこともあるかもしれませんね。
 しかし、あめちゃんが現実で生きられるはずはありません。20歳になってすぐ今の家を契約して、でもいよいよバイトも続かなくて限界になってきた……というのがDAY1直前の状況だと考えます。年金や税金も、学生でない彼女に救済措置はありませんし、困窮している親が今も代わりに払ってくれていることはないでしょう。
 以上を踏まえると、DAY1でのあめちゃんは20歳というのが私の結論です。とはいえ、これは仮説に過ぎませんから、間違っている可能性は十分にあることに留意してください。真実はあめちゃんのみぞ知ります。

 なお、現実世界での誕生日配信はありますが、Twitterにいる超てんちゃんが歳を取る設定になっているのかどうかは不明です。設定が有効だとして、リリース時の2022年1月から数えると、現在の超てんちゃんは2歳分大きくなったということになります。もし20歳仮説を採用するなら、今は22歳ですね。
 もうひとつ余談として、あめちゃんは「ピとすごす年越しはちょっとだけ好きかな」、超てんちゃんは「ちょっと口から虹色のモノを吐いたりもしたかな……」と100の質問で語っており、Twitterの超てんちゃんがこのプロフィールページを紹介していたことから、原作の「INTERNET OVERDOSE」エンドから再起したルート(『蜘蛛』で描かれています)が正史であり、時間の経過も存在している(家賃請求は10日までに振り込むよう求めており、収益化の期限はDAY10です。なので、DAY30までに月を跨ぐことはないと思います)という捉え方もできます。あくまでプロモーションに過ぎないという見方ももちろんありますから、真相は変わらず闇の中です。というか、正史の超てんちゃんなんているのでしょうか。


まとめ2(ツー)

 いかがでしたか?(再放送)
 あめちゃんの年齢は20歳くらいというのが私の結論でした。現実で考えると大学2年生くらいですから、ちょうどいいような気もします。成人になって大人として扱われ始めたけどまだ準備はできてない時期、子供と大人の狭間の時期って感じがしますよね。
 とはいえ、ここらへんは公式でも描写を避けていますし、はっきりしていない方がいいのかもしれません。にゃるら氏もこう書いています。

 明確な「答え」が提示されない限り、未来は収束しないわけで、このゲームの「答え」自体は僕の頭の中にしかない。製作陣にも僕の解釈自体は伝えていないのです。つまりは、僕がそれを吐き出さない限りは「確定」しない。確定されない「答えの可能性」はユーザーの数だけ広がり、どれも正解であって間違いである状態が重なる。超てんちゃんの本質は無限に存在し、ピの数だけ未来があるのです。

一口エッセイ:20万本と頭の中の超てんちゃん

 24歳だっていいんです。ティーンエイジャーでも。いずれにせよ、あめちゃんと超てんちゃんの魅力は色褪せませんからね。「あめちゃんは20歳じゃないよ!」って思ってる方々、アラサー一歩手前や10代verのあめちゃんを描いてください。お願いします。伏してお願いします。
 そういえば、PC版発売時の2022年が舞台では? と書きましたが、そちらではなく開発開始当初の2020年がDAY1であるとすれば、DAY1の20歳と現在の24歳のあめちゃんは競合しないんですよね。考え始めるとキリがありません。Windose 20の20すら怪しく思えてきます。
 こんなきっかけであめちゃんの年齢について考察することになるとは思いませんでしたが、けっこう楽しいですね。みなさんも、ぜひ自分の中のあめちゃんと向き合ってみてください。公式のあめちゃんの年齢は誰も知ることはありませんが、それでもあなたの解釈が即座に間違っているとはならないはずです。
 いいこと言った風になったあたりで今回の記事を終わりますが、もし異論や反証があったら教えてください。お読みいただきありがとうございました。
 あと、夏コミでニディガ本出す予定です(唐突な宣伝)。表紙や挿絵描いてくれる方いたら連絡ください。待ってます。
 それでは、†昇天†


追記

 記事を上げてから『ソイレント・グリーン』を観に行っている間に恐ろしいことになっていました。ツイートをプリントアウトして飾りたいと思ったのははじめてです。
 こちらの引用とかを見てみると、24歳説に共感している日本人もけっこういらっしゃるようです。この記事に書いてあることは所詮すべて戯言ですから、どうか各々のピが感じたままのあめちゃん像/超てんちゃん像を大事にしてくださいね。
 私が諦めた実在作品からの考察をしている方もいらした(あめちゃんの机にあった女児アニメなど)ので、こうして多くの方のあめちゃん年齢考察を拝見できてよかったと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。ニディガ展2(ツー)でのお気に入り写真でも観ていってください

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