ただ願うことは
ただ、大事にされたかっただけ
ただ大事にされたかっただけ・・・
言い訳にみたいに自分に言い聞かせる・・・
プロローグ
正しい生き方ってなに?
勝ち組ってなに?
誰がきめるの?
私はね、いつだって幸せになりたかった
きっとハッピーンドを望んでるんじゃないの
最終的なハッピーじゃない
この今、生きている間幸せをずっと感じていたい
強欲と思うでしょう?
これから話してく話しはそんな強欲な自分の気持ちに
嘘がつけない女の話し
漫画や本の主人公になる人って大抵どこか惹かれるところがあるよね?
魅力があるっていうのかな?
悩んだり、苦しんだりするけど、最終的には成長して
ハッピーエンド
残念だけど、この話しにそんな主人公はいない(笑)
それでも、考えて悩んで自分の気持ち、言われた言葉、経験したことを話していくね
私は幸い、人には恵まれた
そこは私の唯一の誇れるところです
自己紹介
田舎産まれの田舎育ち
名前は一華(いちか)
自分でいうんのもなんだけど
大事に大事に甘やかされて育った
・・・大事にされすぎて
色々世間知らずが多かった
高校生
高校卒業まで
少し他人の気持ちを考えるのが下手だった気がする
自分一番な性格だった
この写真をSNSでアップしたら
どう思うか?(自分写りいい、相手見切れている)
相手の都合考えず、自分中心で動く
今だからわかることってあるよね。
この時、
こうゆう風にしていれば
よかったのにって。
当時は
『それは、よくないよ』って
教えてくれる友達もいなかったから
嫌いになった子もいたと思う
友達がいなかった訳じゃないけど
浅かったのかもしれない
高校生の恋愛
1人目
きっかけは幼稚園から仲のいい友達に彼氏ができたことだった
その子の名前は美優(みゆ)
頭がよくて、目がくりっとしていて
誰にでも優しく接することができる
なんだかいい人のお手本の様な子(笑)
高校は離れてしまったけど、
LINEでも連絡とって
お休みの日は遊んでいたので
彼氏ができたことは
すぐに話題にあがった
最初、その話しを聞いた時の感想は
『まぁ、そうだよね』
だった。
ひがみ、妬みとかではなく
ただ“納得”といった感情だった
もちろん、その後
『いいなぁ、私も彼氏ほしいなー!!』
って思ったよ(恋愛漫画いっぱい読んでいたもの!)
でも、その前に思った“納得”の感情は
本心で、本当にいい子だったから
男はほっとかないよなぁって
ずっと思っていた
幼稚園から中学まではエスカレーターで
1クラスしかなくて
狭い世界にいた
それが高校生になって
一気に人数が増えて
接する人が増えた
優美の良さに気づく人が増えたんだよね
美優の彼氏の名前は遥人(はると)くん
中学校では生徒会長をつとめていた
真面目で社交的な人。
まぁ女の子の扱いにはある程度慣れていた人なのかなぁって感じだった
優美に彼氏ができて当然(笑)写真は見せて貰った
2人で写っている写真やプリクラ
遥人くん単品の写真
高校の友達と一緒に写っている遥人くん
──そしてその色々な写真の中に彼がいた
今では思い出すこともほぼなくなったあなた。
でもね、当時の私はあなたに夢中でした
あなたの笑った顔は覚えてるよ
好きだと言ってくれてありがとう
私を彼女にしてくれてありがとう
あなたは私の最初の特別な人で
抑えきれない大好きな気持ち
何でもしたくなる気持ち
そして
気持ちが冷めた時の
アナタイラナイ
を教えてくれた人だったね。
『あ、この人かっこいいねー』
写真をスクロールしていくと、遥人くんと同じ制服を着ている男の子が目に入った。
目がくりっと大きくて、笑うとえくぼができる男の子。
「あぁ、浩輝(ひろき)くんだね!学年で一番で、遥人さんといつも競い合ってるよ(笑)」
(なぜか美優は彼氏のことをさん付けしていました(笑))
『浩輝くん、ね。。』
“かっこいい!”が第一印象だった
私が好きなゴリラ顔で(笑)
笑った顔がかっこいいような
かわいいような。
いつのまにか
遥人くんの写真より、浩輝くんの写真を探すようになっていた。
それから数ヶ月の間、美優と会った時には
勉強や部活の話しや遥人くん(はるくん)の話しをよくしていた。
はるくんの話しの中に少し浩輝くんの話しがでる度に気になっていた。
ううん、もうその頃から自分から聞きにいっていた気がする。
浩輝くんのことをもっと知りたい
顔を見てみたいって思うようになったんだ。
それは恋なのか?って聞かれると分からない
ただかっこよかったから。
シンプルに理由はそれだけで
そのかっこいい人が頭もよかったから気になった。
最初なんてそんなもん
周りの子達は続々彼氏ができて
彼氏彼女で上着の交換なんかが流行っていて
まぁ、、羨ましかった(笑)
どうやったら付き合えるの?
どうやったら好きになって貰えるの?
きっかけは何?
恋愛漫画みたいに話しが上手くいきっこない
恋愛漫画の主人公はみんな細くてかわいいもの
私は絶対的に自分に自信がなかった
太ってるし、おしゃれもわからない
新しい環境にまったく馴染めてなかった
高校一年生。
仲のいい高校の友達も少なかったから
地元の美優とつるんでた
そんな私にどう動いたら彼氏ができるかなんて
わかるわけがない
“かっこいい” “いいな”
そう思うだけで
美優から浩輝くんの話しや写真を見せて貰うだけで
何も動けずにいた
季節はすっかり冬になった
はるくんと美優が付き合って半年たった頃
美優から意外な提案がでてきた
「いっちゃん(私のこと)もしだったら、浩輝くんに会ってみます?遥人さんとその話ししてて、一緒に4人で遊べたらって思うんだけど・・・」
『えっ、いいの?』
「うん、浩輝くんもいっちゃんと私のプリ見て顔も知ってるし、どうかなぁって。ごはんたべて、カラオケとかいけたらいいなぁって」
『行きたいっ!!』
即答でした(笑)
実物の浩輝くんに会えるなんて!!
とっても嬉しかった
でも、
一つ問題があって・・・
それは
“カラオケ”
単純に言えば歌える歌が少なすぎた(笑)
高校一年生の冬
きっと都会の子達は化粧や買い物、彼氏と色々経験をしているだろう
でも、私はその中でまったくと言っていいほど
そういった事に無縁だった
カラオケも当然、興味ない
7歳上の姉はよく色んな曲を
隣の部屋で聞いていたけど、
私は漫画やアニメばっかりみていた
“女子”高生
という言葉にほど遠かった気がする
あこがれはあったけど
自分に自信がなくて
無理だと思ってた
だから女子らしいこともわからない
みんなで楽しくカラオケなんて
何を歌えばいいのか
今の人気の曲は何なのか
全然わからなかった
今みたいにスマホが復旧していれば
“カラオケ 盛り上がる曲”
“女子に歌って欲しい曲”
なんて調べられたのにね(笑)
当時はガラケー時代
まぁ、スマホが復旧していたとしても
当時の私なら
そんな考え思いつきもしなかったかもしれない
苦手なカラオケ
嫌だったけど(笑)
それでも浩輝くんに会いたい想いが強くて
頑張ろうと思った
浩輝くんと会う前に私は浩輝くんと美優を通じてメアド交換をした。
“はじめまして!”から始まり、少しずつ浩輝くんと私だけのやりとりを増やしていった。
浩輝くんのことを“ひろちゃん”と呼んで
私のことを“一華”と呼んで
ひろちゃんの好きなこと、普段何をしているか、他愛もないメールを会う日まで毎日していた。
そしてあっという間に会う日当日になった。