見出し画像

「上州のタイガー軍団」前橋育英の全国制覇を見て思い出した30年前の試合

```
昨日決勝が行われた第103回全国高等学校サッカー選手権大会は、前橋育英高校(群馬)の劇的な勝利で幕を閉じました(7大会ぶり2回目の優勝)。流通経済大柏高校(千葉)との戦いは延長戦でも決着がつかず、PK戦の10人目までもつれこむ、まさに死闘となりました。満員の国立競技場でPKを蹴るという凄まじい重圧、両校の選手はすばらしいメンタリティで乗り越えていました。

もう30年も前になりますが、小学生の頃、前橋育英高校の県大会(準決勝だったでしょうか)の試合をピッチで応援したことがあります。山田耕介監督(65歳)は就任43年目ですから、当時もその場にいらっしゃったのだと思います。
今回、山田耕介監督について感じたことを書きたいと思います。
```


「強く、激しく、美しく」

約30年前の対戦カードは、前橋育英VS前橋商業。常に群馬県の覇権を争っていた2強です。サッカー少年だった私にとって、憧れの2チームでした。
試合が始まってから、私は高校生のお兄さんたちの戦いに目が釘づけになりました。競り合いでのボールに対する執着心、闘争心、その迫力に圧倒されたのです。試合は前橋育英の勝利で終わりました。ピッチのすぐ近く、サイドラインから数メートルのところで応援していた私は、黄色と黒の縦縞ユニフォームで激しく躍動する前橋育英サッカー部のファンになっていました。

前橋育英高校のチームスローガン、「強く、激しく、美しく」
30年前に見た時から、チームコンセプトは変わっていませんでした。

山田耕介監督「本気を根気強く」

きっとこの30年間(就任からは42年間)、山田耕介監督は、毎日毎日、グランドに立って子ども達を指導されてきたのだと思います。冬場は群馬県名物のからっ風が容赦なく吹きつけていたでしょう。

今回の選手権の準決勝と決勝での監督インタビューでは、とてもシンプルな回答をされていました。例えば、「山田監督にとって高校サッカーとはどういったものでしょうか?」「高校サッカーはすばらしいものです」

飾り気がなく、本質のみを追求し、生徒のためだけに全振りされていらっしゃるのだろうと感じました。淡々と種を蒔き、一喜一憂せずに日々育て続ける、この姿勢が生徒たちにしっかり伝わっていると感じました。

「本気を根気強く」
山田耕介監督がよくおっしゃるというこの言葉は、あらゆる世界で通用する言葉だと思います。

スタイルを貫きながら

今回の選手権決勝を見ていて、30年前にみた前橋育英の試合の記憶が蘇ってきました。
「強く、激しく、美しく」という伝統をしっかり守りながらも、山田監督が時代に合わせて変化、勉強し続けてきたからこその優勝だったのだと感じました。

山田監督、前橋育英の選手の皆さん、本当におめでとうございました。感動をありがとうございました。







いいなと思ったら応援しよう!

あさ
よろしければ応援お願いします!