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迷惑な破産屋さん〜込み上がる怒り〜
飲食店で勤務していた主人と結婚して、夫婦円満な生活を送っていました。
そこでもお金・企業運営について考える出来事を経験しました。
主人は始め、居酒屋の雇われ店長の仕事をしていました。
週末の夕方は来客数も多く繁盛していましたが、平日に居酒屋にくるお客さんは少なかったです。
お得意様は平日もきてくれていたけど、新規のお客さんはあまりこないお店でした。土地勘のない人には、あまり目のつかない店舗でした。
加えて当時、飲酒運転への規制が厳しくなり始めた時代で、お店まで駅から
10分〜15分という距離にあり、客足は駅近のお店に向いていきました。
また、主要な幹線道路であったので、車では見つけにくく、歩いていても別の
看板などが目について、お店には気が付かないインパクトのない外観でした。
今みたいにSNSでマップにアクセスできてたらマシだったかもしれません。
私も友人から紹介してもらってなかったら、知ることはなかったと思います。
そんなある日、オーナーさんがやってきて、「このまま営業しても売り上げは上がっていないから!」と、いう理由で別の店舗への移動になりました。
その後、引き継いだ店長さんも同じことを言われて、その店舗は最終的に閉店になりました。味も美味しくメニューも斬新だったので残念でした。
移動してから間もなく、オーナーさんが居酒屋の店長数名と、その家族のために懇親会を開いてくれました。
そこで、酔いが回ったオーナーさんが一言!「鴻野くん、前の居酒屋店舗の調理機器代の残金はいくら?」と。
・・・???
主人は気まずそうな顔で「後で伝票見てみます」と小声でした。
主人が店長になった時はすでにその店舗は2年ほど経っていて、内装も変わらない状態で受け継いだそうです。その経緯を知っていた別の店舗の店長が教えてくれました。
その店を開店させたのはオーナーさんで、別店舗を展開するために補助で働いていた主人が店長になったのです。
自社スタッフに店長を任されただけなのに、なぜ調理器具などの店舗内の物品などだけ買取で、店舗の賃料はオーナー持ちでした。
売上もオーナー管理で給料をもらっていたのに、店舗内の機器・物品を店長が買取りしなくてはならないのかは、なぜなのか疑問でした。
買取なら、別店舗に移動するときに移動しなくてはならなかったのでは・・・。
たまたまオーナーと2人になった時に
「なぜ、内部機器と物品器具を鴻野に売ったのですか?
聞くところによると、次の店長さんも買わされましたと、言ってました」と、
問いかけると、普通の顔で「そうそう」と答えるだけでした。
・・・??
雇われ店長のシステムと、その会社での雇用契約は知らなかったのですが、
素朴な疑問でした。
「店長を変えた時に、後任の店長さんが支払う分があるのに、調理器具代と物品を支払う必要がないのではないのではないですか?
2人に中古の器具と機器代金の支払いをさせているのですか?それはレンタル代ですか?」と引きつり笑顔で質問していました。目は疑いの眼差しになっていたと思います。
オーナーは「鴻野くんにお店を譲るつもりだったからけど、売り上げが上がらないから、助けるつもりでお店を移動して貰ったんだよ。いい案じゃない?」
親切心からきた考えだったので、満足気味の表情でした。
「そうですか。とにかく返済すべき金額を、理解したいから教えて下さい。」
と質問してみました。
「残金30万円くらいかな?システム的な事はトリヨさんとは、業界の事を知らないから仕方ないね。」
💢💢💢
思わず調べてみると、新品の商品価格でした。
どんな計算で算出したのか、怒りが込み上げてきたトリヨさん。
心の中で「開店時、内部機器を買ったのは、あなた!
それならリース代というべきじゃないのでしょうか。」と思いました。
口に出して言わなかったのは、主人の上司だったからだけでした。
もちろん、疑問を抱かずにオーナーさんを信じ切っていた主人は、その条件を丸のみして、店長として業務に従事していました。
そこまで彼が従順になるのは、オーナーと主人に何かの利害関係が成り立っていたのかも知れません。
別店舗に移動した主人の勤務先は市外でも通勤に1時間かかる店舗でした。
この店舗は「うどん屋さん」
うどんの手打ちと出汁の準備など、1人で仕込みからする仕事で3時間ほどしか
眠れない日々を送っていました。現在なら労基に引っかかってますね。
健康状態が心配で落ち着かない毎日でした。
その頃の、オーナーさんは居酒屋3店舗、うどん屋2店舗の経営をしていました。
そこに新たな参入部門「ラーメン屋さん」。グルメな人たちの中では名の知れたラーメン屋さんから、暖簾分けしてもらっていたので、開店からすぐに繁盛してました。オーナーさんは、自ら何度も頑固親父のお店に訪れては「門外不出なので」と言われラーメンだけ食べて撃沈して帰ってきたそうです。
そんなお店から暖簾分けしてもらうオーナーの努力は凄いと思いました。
そのラーメン屋さんだけが繁盛していましたが他の店舗は利益より出費の方が多く、マイナス経営状態だったそうです。立地条件の問題も飲食競合地帯だった上に、スタッフ不足でオーダーから食事が提供されるまで時間がかかるため客足は遠のいていました。(スタッフ談)
なので暇な店同士でスタッフが支え合う勤務になっていました。常勤のスタッフには心身のストレスは大きかったと思います。
父の事業を見てきたトリヨさんには、マイナス収益の店舗は早く手放すべきだったのだと思います。
どの仕事のリーダーにも求められる能力は「洞察力」「広い視野」なのだと感じます。経営難になると、目先の金回りにフォーカスされてしまい周りが見えなくなって行きます。
そんな時に、軌道修正してくれるアドバイザー的存在の人がいてたら、良かったのに・・・と思います。オーナーは1人孤軍奮闘していました。
この後の話は、パート2でお会いしましょう。
長々とお話を読んでいただきありがとうございます。
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