見出し画像

傲慢と善良を読んで、今の自分に重ねてみる。

「傲慢と善良」という本を読みました。
ざっくりのあらすじとしては主人公の架は、婚活アプリで知り合った真実と結婚式を目前に控えている状態だった。
そんな中、ある日突然真実が姿を消してしまう。
架は真実の行方を探すため、真実の故郷である群馬に行く。そこで、真実の家族や、元職場の同僚、過去のお見合いで出会った男性などに話を聞いていく。また真実のインスタグラムを見つけてしまったり、架の女友達からも話を聞くことで、架が見ようとしていなかった真実の姿が明らかになっていく。そして、架も真実の2人はお互いや自分の見たくなかったけど、人間は誰しも持っている醜い感情や思いに気づいていく。という感じの話です。

この本の作者の話が好きな友達の言葉を借りるとこの小説は、人間が誰しもが持ってるけど直視できなくて、目を背けている醜い感情的なものを言語化しているものだと思います。

そのことを含めた上で今回は現在婚活中でもある私の立場からこの話の共感できたところを中心に書いていきたいです。


私は結婚相談所に登録し、婚活をしているのですが、婚活は想像以上にメンタルにきます。そしてその理由が今までの私には分からないでいました。でもこの小説を読んで婚活が精神的にしんどい理由は
「自分が普段は見ないようにしている偏見で人を見て評価してしまっている」からだと思いました。
普段は学歴や、趣味、職業、外見、年収等で人を判断してはいけないし、偏見を持ってはいけないことはしっかり分かっているつもりでいます。また友達や知り合い等にこのようなことで偏見を持つことは私は基本的にはありません。
しかし、結婚相手となると話は違ってきてしまって、実際、お見合い等をした中で断ってしまう理由に、「この職業や学歴の方はちょっと...」や、「男性でこの趣味はちょっと...」や、「この格好はちょっと...」という偏見まみれの理由で断ってしまったことも正直あります。友達という関係性で知り合えてたら、受け入れられたと思うし、ただ、恋愛感情を持たないというだけの話なのですが、婚活で会う方は、最初から恋愛対象としてみるので、受け入れられないのだと思います。
偏見や差別を持っている訳ではなく、私とは条件が合わないだけと言い聞かせていたのですが、その境目が自分でも分からなくなってしまうのが自分的にはしんどく感じてしまうのだと思います。
また、お相手からも職業や、外見などの偏見で自分が評価されていると考えてしまうことも嫌なのだと思います。


小説の中で真実の考えにとても共感した部分が
初めてのお見合いの場などで「ここはコーヒーでいいという場面でメロンソーダを頼む男の人が嫌」と思い、周りからはこんな小さなことにこだわってるから婚活が上手くいかないと思われているだろうと考えて自己嫌悪になる場面です。私もまさにこれです!ここは無難にコーヒーのところで変わった飲み物を頼む男性を見て冷めてしまったことが正直何回もあるのです。(たまに逆を自分もしてしまうのですが笑)私は語彙力がなくて上手く言い表せないし、お相手の方に本当に失礼なのは分かっているのですが、その状況になるとその男性の方を格好悪いと感じてしまって、こんな方にしか、私は好かれないのか...私には不釣り合いで、この人といるところを見られたくないと思ってしまうのです。(本当に失礼なことを言ってるし、自分は何様なんだという自己嫌悪にも襲われます。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。)
そしてその上でさらに共感できた場面は
自分があり得ないと思う男性をいいと思う女性がいて、その人も結婚するという事実に真実が落ち込むというシーンです。自分はあり得ないと思った相手を好きになれた女性が羨ましい。自分もその男性に恋愛感情を持てたらどれだけいいだろうと真実は思う。本当に私は語彙力が無さすぎて上手く言えないけど、この感情は恋活や婚活をした経験がある方は多分分かる方は多いのではと勝手に思っています。

さらにここは本の筋とは関係ないけど、私の婚活の体感として、「お会いしたお相手の方、正直恋愛感情は持てないけど、でも次お会いしたら何かが変わるかも」という思いで、相談所の方に次のコンタクトを希望して、相手から断られた時とかは何とも虚しい気持ちになります。自分だって、そこまでの気持ち無かったし‼︎‼︎(暴論、本当にごめんなさい)となって相手を選ぶ立場でありながら、選ばれる立場でもあったことを再認識させられてさらに気持ちは落ちていきます。


長々と書いてしまいましたが、私は真実の「自己肯定感は低いが自己愛は強い」という性格がとても似てることもあり、共感する感情が沢山あって、でもそれは普段自分では見ないようにしている醜い部分でもあって、正直読んでいてかなり刺さった小説でした。


最後は上手くまとめれないけど、自分の醜い感情と適度に向かいあいながらも、幸せになるために今私は婚活をしているのだから、前向きな気持ちで過ごしたいなと思っています。

いいなと思ったら応援しよう!