円形脱毛症との向き合い方(社会人時代part1)


社会人時代を振り返るにあたって

最初に社会人になってから現在までを振り返るにあたって、記事では主に、円形脱毛症に注目して、それに伴う困難を記載します。

最初の職場

新卒で身体障害をお持ちの方の入所施設に就職しました。理由は、なんとなく興味があったから、という単純なものと、スキンヘッドの容姿では、就職面接会などに参加しても、一般企業の採用担当者の対応が素っ気なく感じたからです。
ですが、いざ福祉業界に入ってみると、すぐに困難に直面しました。当時私は、ウィッグを被らず、スキンヘッドで働いていたので、施設を利用している一部の障害をお持ちの方からは「ハゲ」と繰り返し罵声を浴びせられる日が何日も続きました。最初はショックを受けましたが、幸い職場の先輩方が根気強く説明をしてくださり、その方との関係は改善され、次第に罵声を浴びる事はなくなりました。しかし、その方以外にも、介護拒否をされる事はありました。また、ある日、職場で清掃業務を担当していた中年の女性から連絡先を聞かれ、携帯番号を教えたところ、後日連絡があり、私の知っている育毛剤を買わないか?等と、怪しい勧誘にも遭いました。何より、1番衝撃的だったのは、同じような介護をしていても、容姿が良い職員とそうでない職員とでは、周囲(同僚も含めて)の受け取り方や反応に違いがあった事です。社会の現実を知った私は、それまで以上に、スキンヘッドのままでいよう、という気持ちが強くなりました。結局、最初の職場は、その他の理由も重なり、実質的な解雇で終わりました。

20代前半

最初の職場を退職してからは、1年くらい無職でいたり、製造業での派遣社員や契約社員等をしていました。製造業では、ユニフォームに帽子が含まれる企業が多く、物を相手にした仕事の為、円形脱毛症で困る場面は、個人的にほとんどありませんでした。ただ、規制緩和(製造業での派遣解禁)の影響で、正社員として働くのは難しかったです。

20代中盤

当時、契約社員として働いていた製造業の仕事をリーマン・ショックの影響で整理解雇になり、再び福祉業界に戻りました。
初めての正社員で、高齢者介護をしていたのですが、意外にも、その施設では私の容姿を許容してくださる高齢者の方がほとんどで、問題があったのはむしろ、同僚との関係でした。一部には、私の容姿を男性器に例えて侮蔑してくる職員や業務にかこつけて些細な事で感情的にあたってくる人等がいました。結局、ここでもその他の理由等があり、2年弱で退職しています。

20代後半

この頃、精神科での初診及び入院を経験するのですが、受診当初は、現在の主治医とは別の医師が私の担当でした。医師からは、私が円形脱毛症であり、かつスキンヘッドで生活していた事を問題視されたようで、最初に付いた診断名は「不安神経症」でした。医師の勧めもあり、生まれてはじめてウィッグも購入しています(アデランスで家族が買ってくれました)。ですが、今更被る気にはあまりならず、そうこうしているうちに妄想が膨らみ、自傷をして、精神科病院へ強制入院となりました。その後、数ヶ月で退院し、再び製造業でアルバイトをしていましたが、福祉の仕事は好きだったので、アルバイトをしながら初任者研修を受けたりしていました。

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