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【推薦本】『資産3.7億円の投資家が教える! 増配株投資』


本格的バリュー投資の本が登場!!

昨日の夜、Amazonに予約注文していた、『資産3.7億円の投資家が教える! 増配株投資』が自宅に届き、その日のうちに読了しました。
本格的なバリュー投資の本で、本当にお勧めです。

なお、早速、ブクログにアップしましたので、よかったらご覧いただければと思います。

著者の「個人投資家ヘム」氏は、小型割安株や増配株等へ投資することで、2018年以降の6年11か月で、対TOPIXで73.76%ものアウトパフォーマンスを叩き出している凄い方です。

恥ずかしながら、私はこの方の存在を最近まで全く知らなかったのですが、偶然にもこの方のXへの投稿を目にし、初めての著書を出版されると知って、注文した次第です。

この本では、様々なグラフ等を多用することによって、小型割安株や連続増配株、不人気株等のバリュー株へ投資することで、着実に資産形成できることを分かりやすく説明しています。
特に、第一部の「戦略篇」は、バリュー投資の中級者以上の方もかなり参考になるところが多いのではないかと感じました。

第一部 戦略篇

第一部では、増配に着目したバリュー投資が、なぜ資産形成しやすいかを数々のデータを用い、詳細に分析しています。
私自身も、増配の圧倒的な威力を肌で感じているひとりなので、この第一部を読むだけでも十分に楽しめました。

特に、私が参考になったのが、著者が「ポートフォリオ全体で勝つ」という戦略をとっていることでした。
驚いたことに、著者は363もの銘柄でポートフォリオを構築されており、その理由として、運の要素を極力排除するためを挙げられています。

私自身は、投資している銘柄の管理が煩雑になってきたため、令和6年4月に約50銘柄から25銘柄に投資対象を集約しました。
その方が管理がしやすいと感じたからです。

しかし、著者が主張する「ポートフォリオ全体で勝つ」という戦略には、一定の有効性があるようにも思えてきました。
今後、どうするかを十分に検討していきたいと思います。

第二部 「銘柄分析」実践編

第二部では、いよいよ投資銘柄を選定する方法が記載されているのですが、読んでいるうちに、私の投資基準とかなり似ているな~と感じる基準がありました。
それが、「資産価値を含めたPER(買収者視点による割安度)」です。
この基準は、私が割安性を判断する際に最も重要視しているEV/EBITDA倍率と極めて類似しているように感じました。
しかも、投資基準が5倍以下と、これも同じです。

この第二部では、具体的な3つの企業について、詳細な分析をされていて、分析されている方法が本当に参考になりました。
確かに、この方法なら、将来的に株価が上がらないわけがないと納得させられました。

第三部 もっと投資を深める応用知識

第三部では、投資をする上でのいろいろな分析がされているコラムがあるのですが、一番興味をそそられたのが、S&P500への投資が割高になりすぎていて、危ういのではないかというコラムです。
私も同意見で、数年後までには、S&P500はかなりの暴落になるのではないかと感じています。当然ながら、ピンポイントでいつかは分かりませんが・・・

そして、豪華な付録があります

そして、最後の付録にはなんと、著者の全投資銘柄が掲載されています。
ここまで公開してもいいのでしょうか(笑)

そして、私の投資銘柄と被っているものはないか、チェックしてみると、「2185 シイエム・シイ」、「3495 香陵住販」、「3538 ウイルプラスHD」、「2153 E・J」、「6248 横田製作所」、「9782 ディーエムエス」、「1997 暁飯島工業」の7銘柄が被っていました。
なんだか、嬉しいですね。

本書は、300ページ弱もあり、読み応え十分です。
ただ、株式投資を一度もしたことがないといった初心者の方には、ちょっと読みこなすにはハードルがやや高いかなとは感じました。

ですが、私のように、バリュー投資を実践されている方にとっては、本書は読むのが楽しいこと、間違いなしです(断言します!!)。
是非、読んでいただけたらと思います。