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【決算短信】カナレ電気(5819)
決算短信雑感
先日の1月30日に、私の持ち株であるカナレ電気(5819)が、2024年12月期の決算短信を公表しました。
カナレ電気は、放送用ケーブル主体の電線中堅で、音響ケーブルでは最大手の会社です。
![](https://assets.st-note.com/img/1738464100-f5KiozRsaqtyjl3BCUcQ08Ne.png)
2024年12月期の決算ですが、ほぼ、去年の1月の会社予想どおりで着地となり、決算内容としては良かったのではないかと感じました。
なお、純資産配当率は2.2%と、まだまだ配当還元余力はあると思いますので、今後は積極的な株主還元を行ってほしいですね。
業績推移の確認
2024年12月期決算を受けて、会社の長期の業績推移は以下のとおりとなっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1738464849-RlFp6CBu8fhDrgb7n5LzoO3J.png?width=1200)
こうして眺めてみると、2020年12月期に売上金額の落ち込みが見られますが、恐らく、新型コロナの発生に伴う、一時的なものだと思われます。
それ以外では、営業利益率も高位を保っており、BPSの蓄積も順調に進んでいることが分かります。
ただ、1株配当については、配当性向に左右されているようで、やや不安定な印象があります。今後は、積極的な株主還元施策を検討してほしいところです。
キャッシュ・フローの状況
次に、キャッシュ・フローはどうなっているでしょうか。
過去5年分のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりとなっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1738465388-SmFJ5EtgHMLa4AOok93ey2jI.png)
過去5年平均でみると、FCF(フリー・キャッシュフロー)は当期純利益の約80%となっており、十分にキャッシュを稼いでいることが分かります。
FCF平均で約7億ですので、毎年、7億の自由に使用できるキャッシュを稼いでいることになります。
バランスシートの状況
最後にバランスシートの状況を確認します。
![](https://assets.st-note.com/img/1738465726-8hd9qnzAlHKIXPcfoxSQ43uE.png)
この会社は、総資産の58.4%が現預金であり、キャッシュリッチであることが分かります。しかも、投資有価証券も約7億を保有しています。
なお、CFROIは11.9%と、投下資本に対する利益率も高く、キャッシュが蓄積しやすくなっていることが分かります。
そして、1月31日現在の株価で計算すると、EV/FCF倍率は-3.6倍・・・
あり得ないくらい、激安ですね~
先日の中央紙器工業ではありませんが、これだけ激安であれば、TOB(公開買付け)の対象となりやすいのではないでしょうか。
株価チャートの確認
以下に、この会社の長期株価チャートを掲載しておきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1738466357-OvzhFRyWQIMrGaipt0cJNd7o.png?width=1200)
株価的には、ここ10年間では最低水準にあることが分かります。
ちなみに、現在の株価では、PBR0.54倍、配当利回り4.0%の水準となっており、激安ぶりが顕著となっています。
今後の投資方針
以上のとおり、売上金額がどんどん増加していくといった成長性はないのですが、割安性及び安全性に問題はないと判断しましたので、引き続き、この会社の株式を保有していくことにします。
どこかの会社が、本当にTOBしてくれたらいいのですがね~(笑)。