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でんしゃへ

今。ピンチです。
帰宅ラッシュのそこそこ満員電車。
お腹がギュルギュル言い始めた。
我慢だ我慢。
出るのは身か屁か。
窮地に立たされている。

ただ、なんだこの感じは「屁」だ。
どうしよう、運良く座席に座れたが、
ここで屁をする訳には行かない。
どう処理する。
奇跡的にコロナ対策で上窓は全開。この車両は風通しが抜群である。
各駅停車で乗り降りが激しい。

主要駅で一気に減った。
横の座席も空いた!
よし。これならバレずに出来る!

そう思った時だった。

車両の後方でちっちゃい男の子が「くさーい」と言い始めた。

俺はまだやっちゃいない。
誰だ。

前方に顔を向けると明らかお腹をさすって苦しんでいる様に見えるお婆ちゃんが。

やつだ。

俺では無い。
お婆ちゃんは「くさーい」の言葉に気づいていない。

この状況をタラタラ書いていると
最寄りの駅に着いた。
トイレに駆け込む。
間に合った。


危なかったぜ。
危うく人が減ったことをいい事に放屁してしまうところだった。

ありがとうよ少年。
ありがとう。お婆ちゃん。

でんしゃ「へ」の犯人にならなくてすんだ。

ありがとう。。
ありがとう。。


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