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6日目

朝、バタン!バタン!とドアを閉める音で目が覚める。朝4:00少し前、まだ他患者さん達は寝ている。それを知ってか知らずか、誰だか分からないが、朝から物凄い勢いでドアを閉めて、廊下もバタバタ歩くし、うるさくて仕方ない。デリカシーの欠片もないのかと思ってしまった。僕なんて、夜中にトイレに行く時は、空き巣に入るかの如く、ソロリソロリと気を使って行っているのに。もう少し周りのことを考えて欲しいなと思った。

6日目 朝ご飯

年配のおばさんが作ってくれた朝ご飯。やはり、若い方が作るご飯より質素だ。贅沢言ってごめんなさい。でも、あとで登場するお昼ご飯と比べて欲しい。僕は若い方のメニューが好みだな。予算的なこともあるのでしょう。

SNSで話題になっている、石川県能登半島地震の二次避難所のお弁当画像。宿泊施設で配られるお弁当が質素なこと。僕も見てビックリしたけど、無料で配られるだけ、有難いと思わないといけないのかな。NPOだったり、弁当業者が『中抜き』して、利益を得ているという話まで出てきている。僕も少し腑に落ちない気持ちになるが、これって贅沢な意見なのかな。

ニュースで自衛隊が『今日はお昼に、ここで炊き出しをします。』とインタビューに答えていた。インタビュアーが『メニューは何を?』と聞くと、『味噌汁200杯です。』と答えた。正直、それだけ?と思ってしまった。何もしていない僕が言える立場ではないけど、もう少し考えてあげてと思ってしまう。それでもこうして行動することが、きっと大切で素晴らしいことなのでしょう。

10:30のレモンスカッシュ

朝の処置後に看護師さん来てくれて、『お風呂に入れますよ。』と、お風呂場へ案内してくれた。順番に入るシテスムになっているので、終わったらナースコールしてくれと言われた。もちろん傷口は湯船に浸かれないし、出来るだけ濡らさぬように注意を受ける。

病院のお風呂って、どんなのだろう?

ドアを開けてビックリ!とても立派なお風呂で、小さな温泉旅館なみに整っていた。4人くらいは同時に入れそう。こんな立派なお風呂を一人占めできるのに、ゆっくり湯船に浸かれない悔しさ。でも足湯みたいな感じで、ゆっくり浸かりながら、温かいお湯で身体の汚れを洗い流した。なんせ6日ぶりのお風呂。気持ちいいったらありゃしない。次の人も楽しみに待っていると思い、15分程度で全て終わらせて、病室に戻り、自販機で買った冷たいレモンスカッシュをグビグビ飲んだ。とても美味しかったけど、お腹が膨らんで、お昼ご飯食べれるかなと心配になったが、余裕だった。

6日目 お昼ご飯

このお昼ご飯が若い方のメニュー。ポテトサラダに、嫌いなきゅうりが入っていたが、それをチャラにするくらい美味しかった。チャーハンもスープもめちゃくちゃ美味しかった。入院して出されメニューで一番美味しかった。『いただきます。』『ごちそうさまでした。』は必ず言っていたが、今日は『美味しかったです。』も付け加えてみた。とても喜んでくれたので、気持ちを伝えることの大切さを、改めて感じた。

午後からは、いつもと変わらずスマホとテレビを行ったり来たり。電子書籍で何か読もうかなと思うが、やっぱり読書はを持って読みたい。これって古い感覚なんだろうな、きっと。

千鳥の鬼連チャンという番組で、霜降り明星せいやが歌っていて、めちゃくちゃ上手くてビックリした。コンビ揃って音楽センスもあるんだなと感心した。

何もなく時間は過ぎます。

6日目 晩御飯

晩御飯も若い方が作ってくれていた。
トレイにそれぞれの名札が乗っていて、その名札を調理場のカウンターに戻してから、各自部屋に持って行く。入院当初は4個だったトレイも、知らないうちに10個になっていた。みんな軽く挨拶や会話をして、病室に戻って食べる。食堂もあるから、みんなでワイワイ食べても楽しそうだなと思うけど、病院で『ご一緒に…』なんて声かけるのもなと思い、病室で1人のんびりいただく。やっぱり具だくさんで、豚汁が美味しかった。今日もごちそうさまでした。

やはり人は慣れてくると贅沢になるんだな。ならない人達はごく希だと思われる。食べれるだけで、お風呂に入れるだけで、布団で寝れるだけで、それだけで幸せなのかも知れないですね。もし、僕が何もかも失って、外で生活しなくちゃいけない状態になったら、何日生きることが出来るだろう。

それに備えること、そうならないように願うこと、そうなっても生きて行けるようになること、当たり前に生かされていることに感謝しながら、人間として成長しないといけない、そんな時代なのかもしれません。

当たり前のことが
一番大きな幸せ。

次元上昇
では…また

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