思考領域こそが人の面白みを定義する
思考領域とは、人が日常的に物事を考える時に背景にある領域です。
人間は自由に物事を考えているようで、実は思考領域の制約を強く受けていると感じます。
例えば経済学部の人は市場原理に基づいた考えを背景に持っている場合が多く、経営学部であればマーケティングに基づいた考えを背景に持っている場合が多いです。
大学で専攻している学問に関わらず、普段読んでいる書籍やインターネットから得られる情報、日常的に身を置いているコミュニティ、宗教的信念と多くの背景がその人個人の思考領域を形成しています。
当たり前といえば当たり前です。
ただこの思考領域が無意識的に制約を受けていることを意識すると、新たに見えてくるものがあるように感じます。
自分自身を振り返ってみても、最近1年間で思考領域は大いに変わりました。
大学1年次から国際関係学を扱うサークルに身を置いて、書籍を読み、ゼミで議論をしました。
ただちょうど1年半前、経営学に興味を持ってから、戦略論や組織論、マーケティングの本を読み、スタートアップで1年間インターンもしました。
普段考えたり、議論をしたりする内容も、「核兵器の廃絶はどうして難しいのか」といったテーマと「このサービスはどうしてヒットしたのか」といったテーマが自然と並立しています。(から面白い)
この変遷を受けて、自分の思考領域は前より色彩を帯びたように感じます。
モノトーン一色だった思考の色彩が、多少他の色合いも帯びました。
ただそれでもまだまだモノトーンです。
最近話していて、「この人どうしてここまで頭がいいんだろう」もしくは「この人どうしてこう面白い考え方をするんだろう」と感じる場合、その差は「思考領域の差に基づいている」という仮説を持ちました。
普段から思考領域を横断して考える。
思考領域間で、アイディアがうまく結合する。
だからこそ面白い考え方や発想が生まれる。
このサイクルの速さこそが一つの思考の原理でしょうか。
そう考えた時、大学生としての残りの時間は、この思考領域の「開拓」に当ててみたいと感じました。
多くのジャンルの本を読む、人と話す、コミュニティを渡り歩く。
そして思考領域の制約を、より自由にする。
まだまだやり残したことは多そうです。