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「静かな心」がなぜ必要?

今日引いたネイチャーメディテーションカードはこれでした。

心を静かにし思いをめぐらすことを止める
私は見たい目の前にあるすべてのものを
自分を忘れるなかで私はすべてのものになる
ジョセフ・コーネル

自然をより深く楽しむためには、「心を静かにして」とか、「静寂な心を持って」などと言われます。今日引いたカード以外にも、多くの偉人の言葉は異口同音に、心を静かにすることが自然の美を感じる最も大切なことだと説かれています。「心を静かにする」とは、ただもの静かにしておけばいいということではないようです。

しかし、なかなかそうはいきません。口を閉じて、ひとり自然の中に出ても、日常のあれやこれやといった雑念が次から次に脳裏に浮かびます。いったい心を静かにするとはどういうことなのでしょう?もし、友人とでも自然の中を歩こうものなら、話すことに夢中になって、受信の相手は、その人になるでしょう。

あるとき、ネイチャーゲームの下見で湖畔を一周、ネイチャーゲームの仲間と歩きました。下見ですので、周囲の自然の魅力や、危険個所について良く見るのが目的です。しかし2人でおしゃべりに夢中になって、湖畔の4分の3ぐらいを歩いたときに、ハタと気がつきました。どこを歩いてきて、見たかった植物はどこにあったのかすら、憶えていないということです。

「心を静かにする」とは、心が「受信モード」であることだと理解しています。気が内から外に出るのではなく、外から内に入る状態です。おしゃべりはもちろんですが、頭の中で「思いをめぐらすこと」さえもやめて、外の世界に意識を向けようということです。そうすると、自分と周りの自然とのさかい目はあいまいとなり、自分が自然の一部ということを実感するのではないでしょうか。

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