ベイスターズの遊撃手問題
石井琢朗が退団して以降、長年ベイスターズの課題である遊撃手問題に今回は切り込むコラムになっております。
1.ベイスターズのショートの歴史
まずはそもそもなぜ長年に渡ってベイスターズはショートに困っているのか?
そこを最初に考えていこうと思う。
石井琢朗が退団(球団が戦力外にした背景)には、石川雄洋と言う存在を忘れてはならない。
最初に言っておくが、タクローが退団した事に石川は何も悪くない。
当時、石井琢朗はすでに35歳を超え07.08年と2年連続で結果を出せなかったのは確かではあった。
そして横浜高出身でファン期待の若手"石川雄洋"は高卒4年目の08年、村田不在中に1番サードとして躍動していた。
当時の大矢監督は村田がチームに戻ると石川をショートにコンバートさせる。
そしてそれもありタクローから球団はショートをスイッチさせる意向になり、タクローを戦力外。
これがある意味、これから長年続くベイスターズのショート問題の始めになるとは当時のベイスターズファンは思わなかったのではないだろうか?
控えにはチーム1の守備力をもつ藤田も居たし、私も今なおも続く長年の問題になるとは思っていなかった。
石川はそれから3年間、ショートのレギュラーとして活躍した。
だが守備に問題があり、しかもタクローのあとのレギュラーというのもありファンからは連日石川はバッシングを受ける。
結局、DeNAになると同時に石川はセカンドにコンバートされる事になる。
石川がコンバートされると梶谷、山﨑、倉本、大和などが主にショートメインでレギュラーとして
続く形になる。
そう、石川と同時に期待されていた藤田の名前が無いのである。
藤田は主にセカンドの控えとして使われていたからだ。
そして周知の通りトレードされる。
そこが結果的に痛かった。
期待の若手梶谷はミスを連発し、痺れを切らせた当時の首脳陣は打撃を生かすため外野コンバート。
山﨑は打撃に苦しみ、レギュラー落ち。
倉本は前者達に比べたら数年間に渡ってレギュラーに落ち着いたが、ショートとしては守備力に問題をかかえていたのでFAで大和を補強。
大体簡単に言うとこんな感じである。
私はその中で幾つか問題点があると思っている。
次の章で詳しく解説したい。
2.ドラフトやトレードなどの編成の失敗と問題
ベイスターズは中々、ショートが決まらない中黙っていたわけではない。
むしろ一応積極的に動きを見せているのである。
まずDeNAになってからすぐに大型ショートの白崎を1位で指名している。
当時、ショートとして売り出し中だった梶谷もいた事もあるだろうが、藤田をトレードで放出。
梶谷コンバート、白崎ショート失格になると球団は毎年のようにドラフトでショート候補を指名する。
整理すると
14年 倉本、百瀬
15年 柴田
16年 松尾大河、狩野
18年 知野
19年 森、田部
21年 粟飯原
22年 林
23年 石上
ざっと14年以降ショート候補として本指名した選手たちである。
ちなみに白崎を指名したのは12年。
まだ指名されてから時間が経ってない林と石上を抜くと倉本、柴田しかショートを守る上で戦力になっていないのである。
レギュラーで言えばこれだけ指名しておきながら倉本だけであるし、倉本も結局守備に課題があり数年でレギュラー剥奪されたわけだ。
つまり完全なるレギュラーショートを結局指名出来なかったかつ育てられなかった、育てられてないのが現状であるのだ。
ドラフト1位という最大の枠を使って白崎と森を獲得したがダメだし、FAで大和を獲ったは良いがそもそも大和は阪神時代鳥谷がいた関係もありショートのレギュラーでは無かった。
これらの失敗や根本から解決出来る補強が出来なかったため今も続く問題になっているのではないか?
3.希望が見えたはずの京田の獲得
そんな中、DeNA史上最高に期待値が高かったショートの補強が京田であった。
去年のオフ、立浪監督になって出番が減っていた京田をトレードで獲得。
京田はまだ30前の年齢だし、大和とは違いガチのショートレギュラーだった選手を獲得出来たのだから私を含めベイスターズファンは京田の獲得に期待を寄せたのだ。
しかし結果的には直近の中日時代と変わらないような成績に終わり、期待の守備面でもミスもあり盤石とは言えず期待ハズレと言っても厳しくはない形で終わった。
4.本当のレギュラー遊撃手を作るには我慢や覚悟も必要
長年続くショート問題に終止符を打つには、やはりある程度の我慢や覚悟も必要なのではないかと私は思っている。
そりゃ巨人の門脇のように彗星の如くいきなり、出てきてくれたらそれが1番なのだが中々そうは簡単にはいかないのが現実である。
話しを戻すとオリックスの紅林やヤクルトの長岡は最初こそ、与えられた中で掴んだレギュラーだからだ。
やはりある程度時期を決めて出番を与えたほうが、良いと思っている。
その筆頭が森だろう。
詳しくは以前投稿したコラムに記載してあるので、省略する。時間や気が向いたら是非見ていただきたい。
まとめ
ベイスターズの遊撃手問題は今だに続く問題で、正直今のところまだ出口ははっきり見えていない。
現在は、頭数だけならショート候補は多いがどの選手もレギュラーでは無いのが現状である。
なんとか候補は多いだけに問題であったドラフト、そして育成や補強で解決してほしいと心から祈っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?