CMパンク WWE電撃復帰について
いつもは野球メインですが、今回は趣味であるWWEについての記事です。
現地時間11月25日にイリノイ州シカゴで開催されたsurvivorseriesのメイン戦直後にCMパンクがWWEに電撃復帰した。
CMパンクと言えば、少し前にAEWで久しぶりにプロレス復帰したと思いきや度重なるトラブルでAEWから解雇されていた。
そのCMパンクが実に9年10ヶ月ぶりにWWEに登場したのである。
1.CMパンクとは
CMパンクは元々06年に当時のECW(WWEでの番組ではある)でWWEデビューし、11年まではメイン級ではあるものの爆発的人気なレスラーでは無かった。
パンクを今の爆発的なカルトスターに押し上げたのは2011年、マネーインザバンクPPVを数週間後に控えたRAWで起きた出来事があったのだ。
当時のWWEの顔はジョンシナ。
そのシナのメイン戦が終わった直後に試合と全く関係ないCMパンクが突如ステージ(入場口)に現れて、いきなり自分の不満やWWE批判を始めたのである。
全米で生中継されているWWEの看板番組でだ。
これは長いWWEの歴史。いやプロレスの歴史で初めてであったし、あれから今もパンク以外誰もそんな事はしていない。
2.カルトスター CMパンク誕生
そしてその衝撃的なマイクパフォーマンスは、WWEファンに衝撃よりも当時退屈になっていて不満を抱えていたWWEファンに刺激を与えたのだ。
正式に明らかにはなってないが後にこのCMパンクのマイクパフォーマンスは台本通りであったが、WWE側(当時のライターなど)はあくまでも何を喋るかの詳細な台本は無く、パンクに「自分の不満をぶちまけてこい」とだけ指示をしたと明かしている。
パンクはその通りに自分の不満を最初こそは言っていた。
(主にレッスルマニアのメインを自分は飾れずに、ポスターにすら使われないなど)
だが、どんどんエキサイトし遂にはWWE批判。
当時の絶対的存在ビンスマクマホン批判に留まらず、マクマホンファミリー批判までしたのだ。
最終的に流石にまずいと判断したWWEは途中でパンクのマイクの電源を強制的に切り、パンクの衝撃のマイクパフォーマンスは終わる。
そもそもパンクは数週間後に行われるマネーインザバンクPPVでシナとWWE王座をかけて対戦する事が決まっており、そのマイク中に自分の契約がマネーインザバンクで切れる事などもぶっちゃけていた。パンクのマイクに過剰に反応したのはWWEファンであった。
私を含め当時のWWEファンの多くは当時のWWEに不満や退屈さなどネガティブな感情が溜まっていた。
今思うと当時のWWEは再建期のような時代であった。急にエッジが引退。
テイカー、HHHはパートタイマーのため滅多に登場しなくなり始めた時期でレスナー復帰という部分があったが、当時からレスナーはパートタイマー。
グイグイ来ている若手レスラーもおらず、ジョンシナばかりの番組構成。
そして、PG制限のため昔のように過激な事は出来なくなっており前からのWWEファンは不満や退屈さを持っていたのだ。
そこにCMパンクの衝撃的な事件。
そのような不満を抱えていたWWEファンから絶対な支持をCMパンクが獲る事は必然だった。
そしてマネーインザバンクPPVは当日、なんの因果かCMパンクの地元シカゴで行われるのだ。
その時のCMパンク入場時の観客の歓声は近年でも無いくらい凄く、観た事ない人は是非観てもらいたい。
"カルトスター"CMパンクの誕生である。
3.CMパンクとWWEのトラブル
11年のマネーインザバンク以降、カルト的な人気を手に入れ長くWWEチャンピオンとして君臨し墜落以降もWWEのメイン級としてテイカーやレスナーなどとビッグマッチで活躍していたが14年の1月、パンクは突如RAWの生放送直前にビンスに試合に出ないと伝え、職場放棄したのだ。
それを最後にパンクはWWEから姿を消す事になる。
そしてWWEはしばらくパンクとは契約中だと言っていたが、パンクは登場する事なく数ヶ月後に正式にWWEはパンクを解雇する事になるのだ。
後にパンクがWWEと何があったのかを答えている。
・ CMパンク自身はWWEを辞める気は無かったが一方的にWWEから解雇された
1月に、突如職場放棄したあとビンスは書面で2ヶ月間の出場停止の処分を通達する。
ところが2ヶ月経ったあともWWEからは何も連絡が無かったのでパンクからWWEに連絡するととりあえず契約解除する前にきちんと連絡するとパンクに伝えたが、パンクは6月の結婚式当日にWWEからの解雇通知を受け取る事になる。
・そもそもなぜパンクは1月に職場放棄したのか
解雇の事の発端である職場放棄をなぜパンクはしたのかもパンクは答えている。
理由は健康問題だ。
当時、パンクは肋骨の骨折や脳震とう膝の怪我などを抱えながら試合に出続けていたが試合中や試合後に強い吐き気や嘔吐が続くようになり、WWEのドクターに診察を受けていたが適切な診察を受けられず、ビンスとHHHに助けを求めたが2人は気にもとめてくれず、相手にしてくれなかったと明かしている。
そして極めつけは、パンク自身が背中にしこりを見つけWWEのドクターに診てもらうがドクターは脂肪の塊だと診断した。
パンクは気になるので、切除をしてくれと頼みますがドクターはこれを拒否します。
しかし、しこりは日に日にデカくなり紫色に変色し痛みまで出てくるのだ。
なのでパンクは再度ドクターに切除を依頼しますが拒否され結果的にパンクは後日も試合に出ます。
試合後にもさらに痛みが出たため、パンクは再び切除や対処を願いますがドクターは抗生物質をパンクに処方すると言うだけでした。
その後にパンクの妻が、病院にパンクを連れて行ったところ「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症」と診断され、その日にしこりを摘出する手術を受ける事になる。
その医師から何ヶ月も感染症に耐えていた事を驚き、パンクは「死んでてもおかしく無い」と伝えられたのだ。
パンクは何ヶ月も助けを求めていたのにドクターの誤診、さらに相手にしてくれなかったビンスとHHHに頭に来てWWEから逃げたと後に明かしています。
それがパンクが突如職場放棄した理由なのだ。
さらにパンクはWWEは自分のアイディアも全く聞いてくれないこと、スポンサーの横取りや金銭面など手術後もすぐ試合に出そうとしてくる点など不満を明かしています。
更にビンスに対して自分勝手な老人と揶揄したり、2度とWWEで働く事はないと当時断言しています。
・まとめ
そんな事がありながら9年10ヶ月。約10年振りにWWEに戻った CMパンク。
HHHはサバイバーシリーズ後の会見で「10年前と自分もパンクもそしてWWEも変わったんだ」と言っています。
ドクターの事や結婚式当日に解雇した事など、後にビンスは謝罪しています。
ドクターもそれが原因かはハッキリしていないが解雇になっており、そもそもビンスはクリエイティブの権限を失い、事実上HHHが WWEのトップになった今HHHが言う通り10年前とは違うんだと思います。
それに以前HHHは責任者になった時に「自分はプロレスファンなんだ。だからファンが喜ぶ事を実現してあげたい」と語っています。
それがパンクWWE復帰の一つなのかなと自分は思う。
ただパンクを嫌うレスラーは多く、HHHの腕の見せ所はこれからだと思っている。
何にしてもカルトスターが絶好調と言われている今のWWEに何をもたらし変化させるのか。
私は期待したい。