レトロとサイバーな作品が好き、readmasterです。
さて、私は普段SCP財団というサイトで作品を読んだり執筆したりしているのですが、どうにも筆が進みません。
そこで、昨今(約1年)話題の大規模言語モデルAIを使って執筆してもらえばいいやんけ〜!という考えコンマ数秒頭を過ぎったものの、SCP財団、特に日本支部は誕生の経緯が経緯なので、権利問題について非常に敏感です。故に、サイトメンバー(主にスタッフの方々)が慎重に議論を重ねた結果、AIの作った作品は現在の段階(2023/6/7)ではサイトに投稿できなくなっています。
私個人の意見として、これは滅茶苦茶良い判断だと思います。問題が発生する可能性のあるものは避けるのがヨシ。古事記にもそう書かれている
まあそれはそれとしてAIに作品を書いてもらいたいという欲望を抑える事ができなかったので、今回Bing Chat(≒GPT4)に出力して貰った、SCPとは関係ないショートショートを貼っていこうと思います。ついでに批評練習(SCP財団では他人の書いた作品に批評をして、作品の質を高めていく文化があります)も兼ねて、感想も書いていこうかと思います。
与えたプロンプトは至極単純、「○○というタイトルでショートショートを書いてください」これだけです。私が考えたのはタイトルだけ。なのでこの記事は「AIについて詳しくなるぞ!!」っていう心持ちの方にはオススメできません!一般人がAI弄ってキャッキャしてるだけです。それでも良いという方は、どうぞ!
作例1.「ペンシルロケット、宇宙行き」
おお、すごい!この、自分だけが知っている真実っていうテーマは、独白形式のこの作品にピッタリですね!
ただ、これ一見まともな文章に見えますが、「ペンシルロケットは花火をつけて空に打ち上げるもの」と「もしそうなら、僕は世界初の宇宙に到達した小学生になったことになる。」という二つの要素に論理的な齟齬が発生しています。別にお前が宇宙に行った訳じゃないだろ!!!
その要素とちょっと弱いオチを改善すれば、少し不思議な読後感を味わえる、王道なショートショートになると思います。ポテンシャル感じるな〜。
作例2.「パロット・プロット」
おっと?これは……私への皮肉ですかね?
何となく「ジェイク=AI丸投げ人間」「ミスター・パロット=生成AI」のメタファー(というか、そのもの)として描かれた、風刺的なショートショート感がありますね。AIによって踊らされる人間……将来悪意ある言語モデルが暴走したりだとか、そんな事が起こらないといいのですが。
ショートショートには時としてこういう皮肉めいた作品があってしかるべきなので、それはいいんですけど……作品としてはちょっと後半が説明的すぎますね……暗示程度にとどめるのが多分ベストだと思います。
作例3.「現代の死神」
死神が鎌を捨て、コンバインで作業していたらいいな〜!という発送をそのままBing君に伝えたら、それっぽく仕上げてくれました。
はい……それっぽいだけで、だいぶ展開は唐突です。
急に死神が人間になるのはそれの最もたる例だと思います。何?
それはそうとして、死神がコンバインでジャカジャカと人間の魂を刈っていったせいで人間は絶滅(この時人間界で何があったんでしょうね)、孤独に耐えられず死のうと思いきや、肝心のコンバインがガス切れを起こしていた……何かバックグランドを考えてしまうようなショートショートで、そこそこ面白かったです。
もしかしたら、死神を何かしらのメタファーとして捉えたのかもしれませんね……会話はリセットしたので、その真意を知る術はありませんが。
終わりに
GPT-4のショートショート力を舐めてました。人間が修正すれば十分実践でも戦えるレベルだと思います。これ以外にもちょっと長編を出したりもしたんですが、齟齬が少ないor全くない作品もあり、なかなか面白かったです。
AIがあんま好きじゃない皆々様も、アイデア出し程度には活用しても良いかもしれませんねッ!