登頂に何倍もの熱意を燃やしながら背広で軽快に登った先人たちに②
学習院大学山岳部昭和63年卒 棚橋靖
4時、我々3人は核心部のクーロアールを目指して出発した。 相棒はラリー・スタイナー(※2)とマーク・レドウィッツ(※3)。 2人とも経験豊かなカナダ人ガイドである。 インドのシブリン峰(Shivling, 6432m)の岩壁をアルパイン・スタイルで登ったこともあるラリーだが、冬に2回アルバータにトライしたが、悪天のため敗退していると言う。
クーロアールは陽が当たり始めると落石の嵐となった。 今年のカナダは雪が多く、そのせいか、クー