この週末、僕が学んだこと。
リモートワーク11日目。
週末、3冊の本を読んだ。チームビルディング系のビジネス書と出版界のドキュメンタリー、そして青春小説。ぜんぶ再読だ。
こんな風に時間に余裕ができるまでは、読書といえばあらすじだけ理解できればいいやって感じで「斜め読み」することがほとんどだったのだけど、今回はそれぞれ隅々まで(挿絵やキャプションまで全部!)じっくりと読んでみたら、以前読んだ時とは印象がまったく違っていて驚いた。予告編を見てストーリーを理解した気になっていた映画の本編をきちんと見たら、思っていたよりずっと内容が濃く、深かった、という感じ。
ちょっとおこがましいけど、作者を自分に置き換えて考えてみたらよく理解できる。僕たちも自分が文章を書く際には、伝えたいことやその時の気分を、できる限り余すことなく伝えたいと思っている。だから、それこそ1行1行の文章どころか、ひとつの単語のチョイス、さらには助詞の使い方まで、最適な表現手法が見つかるまでうんうんと苦しみながら、しつこく考え抜くものだ。だって、言葉の順番ひとつで、まったく「意味」や「空気」が変わってしまうから。
「神は細部に宿る」というけれど、本当にその通りだと思う。本当に素晴らしいこだわりって、目に見えにくいものなのだ。企画やらキャラクターの設定、そして伏線の設計はもちろん大事なことだけど、実際は、作者がこだわり抜いた細かなディテールこそが、表現の違いであり、個性そのものなんだと思う。
そして八月の三日に、僕はそのポロ・シャツを着て外出した。電車には乗らなかった。
遠山さんという人が語ったことは、僕を怒らせるためのものではなかった、と僕は頭の中で自分に言った。
出典 「去年の夏、ぼくが学んだこと」片岡義男
https://www.amazon.co.jp/去年の夏、ぼくが学んだこと-片岡-義男/dp/4487809401
この週末、僕が学んだこと。
つまり、自分の言葉で表現し尽くす、ってことがなにより大事なんだ。
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