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【7万字超|完全網羅|最高峰の再現性】言語化厨による明日から使えるケース面接の教科書

割引あり

目次

☆販売開始4日で100部突破しております。初版価格1,980円から2,480円(※Xにてリポストした割引価格)に値上げさせていただきました。以後も情報の希少性担保の為、販売状況に応じて適宜値上げさせていただきます。今が最安値です!

☆約7万文字、70節と極めて長い為、部分的な活用も大歓迎です。
章ごとに独立して読めます。CautionやFAQは単体でも活用できます。
※目次下にある「すべて表示」を押して参照


まえがき

初めまして、この度初めてnoteで記事を執筆することになりました。
本記事ではケース面接対策(特にビジネスケース ※公共、抽象ケースにも応用可能)について基礎から応用まで具体、抽象を交えながら約7万文字かけて全般的に解説していきます。

「ケース面接対策記事なんて沢山あるし、どうせまたコスパに見合わない」
「ケース面接対策に余計なお金を使いたくない」

↑分かります。ここ数年でケース面接"対策"が横行することで戦略コンサル就活のお受験化が進行し、陳腐なノウハウ()をまとめた情報商材()が多数出回っているのが事実です。その影響も一部あってか、ケース対策()で得たフレームワークを脳死で適用している方を揶揄する「対策厨」も界隈では流行語大賞になりそうです。
自分も就活対策初期に怪しい商材を購入して後悔したことが何度かあります。
しかし、このURLを開いた貴方は運が良いです。この記事はそのような後悔を防ぐ為にあります。

冒頭の語り口調から、いかにも「また胡散臭い平凡な怪しい情報商材がまた現れた」という臭いがプンプンと溢れ出ていますが、まずは自己紹介と本noteの特徴について述べていきましょう。
折角の機会ですし、無料部分(2章と3章)もあるので見て行ってください。(※ここだけで5,000文字超!ツイート35回分超)

Chapter0. 自己紹介

・大学:東京一工早慶  2x卒(0≦x≦5)
・内定先:外資系戦略コンサルなど
その他就活実績:戦コン外銀ジョブ10社以上獲得、ジョブ通過率90%、外銀人物面接24勝1負
・選抜コミュニティ:5個所属
・メンター活動:某選抜コミュニティにて数百人を選考、選考の評価基準作成→現在はX(故Twitter)にて活動中
・メンティーの実績:24、25卒からMBB、Tier2外資系戦略コンサル、日系戦略コンサル、外資系投資銀行など多数内定
・その他特筆すべき特徴:読書対策200冊以上(経営戦略論、思考法中心)、言語化による再現性の高さが得意
※某外資系投資銀行のSuperDay対策専用ドキュメントを30ページ書いたり「真ケース面接/ジョブ対策」という数百ページに及ぶドキュメントを1人で勝手に作成したりしていました。元々某所にて数年間執筆活動を行っていたこともあり言語化による再現性創出は自身の最大の強みです。

※上記に加え他の外資系戦略コンサル内定者もレビュー作業に加わっております。

Chapter1. 本noteの特徴

1-1. 本noteのターゲット

普段の対策の中で以下のような悩みはありませんでしょうか?

・本や有料noteに書かれていることが抽象的すぎてアクションに結びつかない
・ありきたりなフレームワーク(年齢、男女など)でしか構造化できなかったり誰でも思いつくような仮説しか思いつかなかったりする
・対策内容が内定者n=1の経験に依っており再現性が低い
・ファーストアウトプットが安定しない(問題による出来の分散が大きい)
・課題感がハッキリせず、なんとなく伸び悩んでいる

ペルソナの声

※25卒の方も、26卒の方も、初心者から中、上級者まで幅広くお求めいただける内容に仕上げております。

1-2. 本noteの特徴4つ

本noteではこのような悩みにコスパ良くお答えすることができます。

・特徴1:言語化、経験量による再現性の高さ
自己紹介でも述べた通り言語化が得意で圧倒的な安定感を出すことができます。常人なら言語化しない部分まで言語化していました。(対策厨と称される所以)
ケース面接に必要な能力を体系的に11個に整理した上で、筋の良い構造化、仮説の出し方~デリバリー、質疑応答に至るまで幅広く一定の再現性を持たせることができます。
更に、
・数百人の選考経験
・数十人のメンタリングを通して様々なレベルの方のケース面接を見た経験
・数百冊の読書対策(経営戦略論、思考法中心)

をしたりすることでその解像度を洗練化してきました。そしてそれらを本noteに反映しています。
以下は本note有料部分から一部抜粋したものです。

画像:3章で紹介している筋の良い仮説を量産する方法の実践例
画像:8章で紹介している小手先のTips

勿論、過度な言語化や抽象的すぎる言語化は効率が落ちるので御法度です。本noteではその塩梅を強く意識しています。
自分の言語化のスタイルと世間一般の対策厨の悪いイメージは明確に一線を画しています。世間一般の対策厨の悪いイメージは彼らがケース対策本や就活サイト()で謳われている抽象度の高すぎるフレームワークばかりを濫用した結果、問題独自の要因を全く抽出できないことに起因しています。
しかし、自分の言語化のスタイルは適切な抽象度、つまり世間一般の対策厨よりは具体的で、とは言え具体的すぎず汎用性を担保しています。ですので型に囚われて問題独自の要因が抽出できない等の弊害の発生可能性は極めて低いです。

他のニッチ界隈でも言語化能力を強みを武器として数年間活動しWebサイトにて月間数万PV、Twitterにて数千人のフォロワーを獲得していた経験があります。

・特徴2:理論だけで終わらない。実践へのスムーズな以降 ~具体、抽象のバランス感の良さ~
本noteでは抽象論を提示すると共に、それを読んだ直後から使用できるように大量の具体例を提示しながら議論を展開します実際の内定者の思考回路を一言一句言語化したものも収録しています。おすすめのニッチな本も数十冊紹介していきます。
特に所謂戦略コンサル向けの読書対策の本は1. 思考法系の本は過去の洗練された知見を抽象化して蓄積したものが多く、2. 経営戦略理論書はケース面接対策に利用されることを想定していないので対策に最適化されていないといった問題点があります。自身が数百冊読んだ本を実践形式に落とし込んで議論しています。
また、他の有料noteや普段のケース壁打ちにおいてもメンターからのFBが具体的すぎて他の問題に転用しにくい、逆に抽象的すぎて次回どう使用すればいいか分からない、といった悩みが散見されます。
更に、FAQやよくあるミスを沢山収録しています。「施策は面白いほうが良いのか?」「ファーストアウトプットでどこまで話すべきか?」などよくある質問から「表面上の80/20に騙されないようにする」「経営戦略論のフレームワークの穴」など幅広い落とし穴についても解説しています。
正直、この部分だけでも価格対比のバリューがあると思います。

・特徴3:それらを証明する実績
上記の通り、メンティーはMBB、Tier2外資系戦略コンサル、日系戦略コンサル、外資系投資銀行など多数内定しております。
また2x卒(0≦x≦5)で同大学で4人で就活していたグループにて当note等の手法を共有して対策を進めていましたが、戦略コンサル及び外資系投資銀行のジョブを37社獲得、8社内定と類を見ない圧倒的な再現性を実現しております。

・特徴4:破壊的な価格
普段のメンタリングはご新規様、現在1時間あたり4,000円~で提供しております。また、他のケース面接対策noteは2,000円以上のものが多い上、7万文字の文字量対比で見た場合に本noteの価格は破壊的に安いです。
(※競合の例:4万文字約6,000円、2万文字7,000円、7,500文字7,000円、7,500文字2,500円など ※2023/10/22時点。noteのフォロワー数100人以上の販売者の方の数値を抽出)
単位文字あたりの価値は以下無料部分や普段のツイート内容からご判断いただければと存じます。
その状況下で処女作ということもあり7万文字の血肉化されたノウハウを1記事2,480円(※本割引価格はXでのリポストが条件)という外食1食分程度の破壊的な価格で提供しております。200冊以上の読書対策をケース面接用に実用化したものも含まれていますから尚更破壊的です。
また、市場全体として有料対策サービスに課金している方も多く、実際の内定者との差分を抽出するという意味でもこれまで有料サービスに課金したことのない方にもおすすめです。
正直、市場破壊を起こしかねないレベルです。

※販売状況により予告なく値上げさせていただく可能性がございます。
※なお、返金は受け付けておりませんので予めご了承ください。

1-3. 本noteの活用方法

2章で必要な能力を体系的に整理した後、3章以降で各能力を伸ばす実践方法について記載しております。
ですので、必要な章から読んでいただければと思います。
また後日発売予定の実践編note(※約2万文字で数百円。こちらも破壊的価格)にて10章:実際のケース問題を一問解いてみよう!にて紹介している問題の解説を通して本noteの実践方法もお伝えします。
こちらも併せて使用することで能力強化~実践までが完結するようになっております。

1-4. 販売実績:note公式ビジネス ベストセラー記事に選ばれました!

・1. 販売開始24時間で50部以上販売
・2. 販売開始2日目でnote公式ビジネス ベストセラー記事に入選

画像:ビジネス ベストセラー記事に入選 ※2023/10/24時点

さて、前置きが大変長くなりましたが本編を開始したいと思います。

Chapter2. ケース面接で必要な11の能力

☆ケース面接を1回も経験したことがない方は先に有料部分の8章と10章を読むことを推奨します。

2-1. 最終アウトプットの構造

基本的には以下2つの構造を使い回すことで完結可能です。以下ではこれ(及びディスカッション中に適切な応答)を実現する為に必要な能力別に分解して、各章で各能力について深掘りしていきます。
なお、本構造の詳細は有料部分の8-2. デリバリーの型 ~マーケティングのフレームワークSTPを改造する~及び8-3. なぜその型を使用するべきなのかに記載しております。

・A. 式分解→幅出しと絞り込み
1. 掛け算
→市場×シェア、客数×単価、販売個数×単価、ユニークユーザー数×リピート回数×単価がほとんど。
2. 足し算(※市場が複数ある場合)
→収益源の幅出し、toBとtoCなど稀に特定の課題を抽出する為にお題特有の式分解も登場し得る。


・B. STP(ST→ニーズ→競合→KBF)→施策の具体化→実現可能性
1. 消費者セグメントの幅出し→絞込み(ターゲティング)
2. そのセグメントのニーズ特定
3. 競合(ニーズを満たすもの全て)の特定 ※競合により4.及び5.が分岐しない場合6.の後に述べてもOK
4. 消費者の行動フローの特定
5. 消費者の購買決定要因(KBF)の幅出し
6. 注力するKBFの選択
7. 施策の具体化
8. 施策の実現可能性/リスクの検討

※デリバリーの順番に関してはA.→B.またはB.単体が殆ど。稀にA.とB.を行き来する場合もあり。

心の声

2-2. 必要な能力の体系化

では、ケース面接において必要な能力を体系的に整理します。(各章でそれぞれの能力を更に細分化します。)

・1. 仮説思考力:ある論点に対して仮説を十分量出し、かつその中に蓋然性の高い仮説が含まれている力
→議論の核となる要素を出す力です。
所謂仮説の筋の良さの加えて、ここでは仮説の幅を十分出すことも定義として含めます。
・2. 構造化力:主張したい仮説を最も明確に納得感を持って構造的に伝えることができる力
→議論の核となる要素をまとめ上げる力です。
上記で浮上した仮説が最も重要であることを伝達する為に全体感を担保しながら課題仮説を最も明確化する構造を作成します。所謂全体感とかフレームワークとかがこれに含まれます。
・3. ビジネス教養:上記2能力を支える経営戦略論や業界固有の知識
→構造を作るにも、筋の良い仮説を出すにも最低限のビジネス教養が必要になります。構造面では上段の構造を作成したり、仮説面では上段~中段において大枠の方向性を規定したり、中段~下段においては消費者行動を基に筋の良い仮説を出したりするのに役立ちます。
・4. 論理構築力:上段から最下段の施策に至るまでAならばB(縦の論理)及び幅出しと絞り込みの論理(横の論理)を正確に構築する力
→構造の核となる要素を配置したらその後はその要素同士を論理で結合してあげる必要があります。

※所謂「論点設計力」はこの1.~4.の集合体だと認識していただければと思います。(※下図参照)

・5. 論点把握力:全体構造の中において今どの論点を議論しているか把握する力
→議論の全体像を把握した上で面接官のQAをその構造内で位置付けて的確に処理する力です。
・6. 思考速度:速い速度で思考する力
→ファーストアウトプットまでの思考時間及び面接時間は有限なので単位時間あたりのバリューを最大化する必要があり、その為には思考速度は速いほうがいいです。
・7. 思考体力:面接開始から終了まで十分な速度で思考する力
・8. 主体性:議論を放棄することなく主体的に発言する力

→プロフェッショナリズムの1要素目です。オーナーシップを持って議論を放棄せず、かつ議論中にネガティブな態度を見せない力です。
・9. マチュリティ:社会人として成熟した振る舞いをする力
→プロフェッショナリズムの2要素目です。自信、落ち着き、ワーディングの丁寧さ、洗練さなどがこれに該当します。
・10. チャーム:一緒に働きたいと思える行動を取る力
→笑顔があってかつ噛みついてこないような感じを出す力です。
・11. プレゼン力:思考内容を構造的かつ端的に、かつ説得力を持たせて伝達する力

各能力の位置付けとしては、お絵描きで恐縮ですが以下の図を参照してください。

画像:ケース面接で必要な能力の体系化

このうち1. 選考における評価の重みが相対的に高く、2. かつ対策による可変性が高く、3.かつ自身の経験からバリューを出せる部分に絞って本記事ではお伝えします。
よって論点把握力、思考体力、プレゼン力のうち説得力を持たせる部分(抑揚、伝達速度、声の高低、身振り手振り、説明の補助材料など)に関しては本noteの対象外とさせていただきます。(後で5章で解説しますがこれが幅出しと絞り込みですね。)
尚、ビジネス教養は3章及び4章の中で適宜紹介していきます

Chapter3. 仮説思考力:再現性の高い仮説出し~経営戦略論と消費者視点を極める~

本章が本noteの最大のバリューと言っても過言ではない部分です。自身の原体験を少しだらだら話しますが、言語化厨の自分でも対策を始めた初期は「良い仮説の出し方なんて言語化できない」「そんなもの言語化できたらコンサルの提供価値なんてない」という訳の分からない思想に染まっていました。しかし、折れずに仮説思考の言語化の為だけに普段の対策と並行して20~30冊仮説思考の本を読んだ結果、ケース面接対策3~4か月目にしてある程度安定的に筋の良い仮説を量産することに成功しました。近所の書店5店の隅から隅までビジネス書を漁り、全ての店舗の本の配置まで暗記できるレベルで血眼になって本を探し求めました。(勿論自身で思考を言語化することも大切ですが、偉大な先人の方々の知恵を借りることもとても大切です。自分にない視座を得ることができます。)
勿論実際のコンサルプロジェクトであれば扱う変数が多すぎて筋の良い仮説を安定的に出す方法を完全に言語化することはほぼ不可能でしょう。(特に、コスト構造や内的資源差別化由来の検討要素、更にはクライアントの過去の情報や人間関係の力学情報…などが増えます。売上向上ケースではこの点があまり登場しません。)しかし、ここはケース面接です。定量情報も殆どない定性情報ばかりの世界で思考しているのです。仮説思考の言語化の難易度はグッと落ちます。
また、言語化による理論には例外もつきものです。しかし、ケース面接程度の難易度であれば例外も言語化してしまえばおしまいです。ケース面接において例外の種類は2種類あります。

・1. 重要性が高いもの:把握しておかないとケース面接において致命的な論理の欠陥を生じさせ得るもの
・2. 重要性が低いもの:わざわざ言語化してストックしておく必要がないもの。特に言語化して暗記することが労力に見合わないもの

このうち前者の量が限定的である為に、前者を言語化してしまえば再現性を高めることができます。言語厨マインドで挑みましょう。

あと勿論、地頭が極めて良い人はニューロン同士の反応速度、精度が特に強く、連想スピードが尋常ではありません。以前友人と「秋田県の自殺率が全国1位なのはなぜか?」という問いを議論していた際に「秋田県は日本海側に位置しており、日照時間が短くビタミンD生成が阻害され憂鬱な気持ちになりやすい」という要因を議論中に出してきた際には、これは賢いと感銘を受けました。(他にも爆速で要因を出していました。)地頭が良い方で対策をあまりしてなくて構造がハチャメチャでもこのような仮説思考が異常に強い人がたまに存在しています。(この問題だと例えば鬱原因発生率×鬱が一定期間持続する率×救済手段がない率×実際に自殺に踏み込む率のように感じでトップダウンに分解すれば他の要因もまとめられます。(他には村社会、教育機関のガバナンスなど))
ここまで地頭が尋常ではなくとも以下に述べる再現性創出手法を用いることでケース面接の選考を突破できるレベルには到達可能だと思います。(そう信じていなければ本noteを書く訳がありません。)
※仮説思考において地頭が良いとは何か、仮説思考を言語化する意義とは何かに関しては3章最後に記しております。

それでは前置きが長くなりましたが具体的な内容に入りましょう。
まずは理論的な部分を下段からの仮説構築、上段からの仮説構築に分けて解説していきます。この思考を経ることでケース面接のファーストアウトプットにおいて必要不可欠な3C的な情報(市場、競合、自社)を網羅しながら初期仮説を構築することができます。巷のケース対策本には「3C分析」としか載っていないことが多いですが、本章では超具体的に検討内容を述べていきます。各検討内容について具体例も記しております。
次に小手先論などを記した後で、実践例や仮説思考力の鍛え方についても言及していきます。

3-1. 課題仮説と施策仮説

仮説の種類はレイヤーによって分類でき、以下の2種類があると考えてください。

・1. 課題仮説:現状最も課題だと思われるもの
→経営戦略において、市場、競争環境の統合的な分析の結果、自社が今後目標を達成する上で取り組むべき複数の課題のうち、目標達成への寄与度が十分大きく、実現可能性も十分高いもの
・2. 施策仮説:現状最良の施策だと思われるもの
→上記課題を解決する為のアクションの中で目標達成への寄与度が十分大きく、実現可能性も十分高いもの

後者の施策仮説を出した場合はファーストアウトプットにおいて論理を通す為に「その施策は結局どの課題を解決しているのか?」と逆算的に課題を埋める必要があります。
一方で前者の課題仮説を出した場合には施策を後で検討する必要があります。
どちらの仮説が先に思い付くかは問題次第です。
本来、施策は課題の裏返しになるまで掘るべきであり、その意味では「施策仮説」は同時に「課題仮説」でもあります。が、施策を思い付いてから課題を逆算する場合もあり為、このような分解をしました。

3-2. 下段から攻める:消費者のニーズを考える

まずは消費者のニーズを考えましょう。検討が必要な理由は2つあります。

・1. そもそも売上が発生することには消費者がその商材を購買しているという前提条件があり、その為にはその商材が消費者の求めているもの(ニーズ)を満足している必要があるから
・2. ニーズが異なると仮説構築における他の要素にも影響が出るから

→ニーズが異なると競合(ニーズを満たすもの全て)も異なりますし、行動フローも購買決定要因(KBF)も異なります。
→例えばガムを購入するニーズとしては「甘いものが欲しい」「目を覚ましたい」「集中したい」「口臭をケアしたい」「暇を紛らわしたい」等があります。それぞれの競合を検討すると全てにおいてガムが競合であることは勿論ですが、それぞれ順に、甘いお菓子(特にグミ)、エナジードリンクやコーヒー、集中力が上がるサプリ、マウスウォッシュ、スマートフォンなどが競合として浮上してきます。
→購買決定要因(KBF)も勿論ニーズによって異なります。甘いものが欲しい層では甘さやフレーバーの豊富さが強く働く一方、目を覚ましたい層ではどれだけ爽快感があるかが強く働くでしょう。KBFそのものが変容するというよりは、どのKBFに比重がかかるかが変容します。

消費者ニーズが組み込まれていないファーストアウトプットはもれなく論理崩壊しています。ケース対策本の論理エラーもこれに起因するものが多いです。8章でファーストアウトプットの理想形を紹介しているので後で見てください。

3-3. 消費者の行動フローを考える

消費者ニーズを特定できたら次は行動フロー、つまり消費者がその商材を買う前〜買った後でどう行動するかを考えましょう。この部分を精緻に検討することで、次の購買決定要因(KBF)への洞察を深めることができます。購買決定要因は企業の競争軸にそのまま合致するので非常に重要な部分です。その為、行動フローも非常に重要な部分になってきます。
行動フローは1回目の思考想起段階で完璧なものを追い求める必要はなく、思考しながらフローを精緻化していこうという心構えが大切です。
また、AIDMA等の消費者行動のフレームワークがケース対策本で紹介されていますが、これらでは抽象的すぎるので、もっと問題独自のフローが抽出できるように精緻に検討することを意識してください。(勿論、消費者行動を一般化するとAIDMAに帰着するのでAIDMA自体が悪であると主張したい訳ではありません。そのまま脳死でフレームワークを使用する対策厨にならないようにしましょう。)
思考する順番としてよくある行動フローを用いて上段から切っていく場合もあれば、自身の原体験を基に下段から抽象化して行動フローを構築していく場合もあります。所謂トップダウンとボトムアップの思考の両輪を回しましょう。
その際に、以下3つのような批判的な視点を持つことが重要です。

1. より長期のフローはないか?
・2. 既に出てきたフローをより精緻化できないか?
・3. セグメントによってフローが変化しないか?

具体例を2つほど見てみましょう。

例1. 美容液
→まず、抽象的なレイヤーでは基礎化粧品に属するので、CMで見てデパートでBAさんにタッチアップして買う流れが思い付きますね。最近だとDecorteの美容液のCMに大谷翔平選手が起用されていますね。
→しかし本当にそれだけでしょうか。自身の原体験を基にもっと精緻化してみます。まず、デパートに行く前の情報収集手段は本当にCMのみでしょうか。化粧品であればメイク系Youtuberの商品紹介動画が大量に存在していますし、@cosmeをはじめ口コミサイトもしばしば参照されています。(累計口コミ数は1700万件以上にも昇ります。)また、CMといってもTV、Youtube、看板広告、街中を走る車(最近だとDiorがリップの宣伝の為に巨大なリップの模型を車に付けて街中を走らせていました。)など多数の手段が存在していますね。(他のフローがないか検討)
→次に、購入に関してもその場で購入しないケース、つまり店頭で試用した後にBAさんに2、3回分のサンプルを戴いて効用を確認してから再度購入に至るケースもありますね。化粧品のように1回の消費単価が大きかったり、肌に触れるなどリスクが存在したりする商材では消費者の購入が慎重になり、特に化粧品のように分割的な使用ができるものに関してはサンプルの提供が行われています。(他のフローがないか、より短期のフローがないか検討)
→また、一度購入して使用した後に再度購入するかという点もフローに含めることができますね。勿論、化粧品はスイッチングコストが高い商材ではありますが(効用判断が難しく、また肌に触れる為、新規製品使用にハードルがある)、化粧品は消費財の中でもポジショニングが極めて多様化している為、同じポジションに大量の競合が存在しています。その為、途中でスイッチしてしまわないかという点も重要になってくるでしょう。(より長期のフローがないか検討)
→最後に、使用タイミングに関しても蓋を開ける→美容液をプッシュして数滴取り出す→肌に馴染ませる→その後化粧水、乳液、クリームなどを塗る→美容液を元の場所に戻す、というように精緻化することができます。(フローの精緻化)

例2. スポーツ
(以下、有料部分。興味ある部分だけでも読んでみてください!)

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