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拉致被害者を忘れない

 北朝鮮のミサイル実験が定期的に報道されていますね。ところで、みなさんは北朝鮮による拉致問題への意識を持っていますか?
 ある芸能人が拉致問題についてこう述べていました。「1巻~10巻見てないのにずっと30巻以降の話をされてる感覚。だからといって今更聞けない。学校だって教えてくれなかった」と。少なくない人がこう感じているのではないかと思います。

 拉致問題とは、1970年代から80年代にかけて、北朝鮮の工作員などにより日本人が拉致された問題です。普通に生活していた日本人がある日突然さらわれたのです。そして、スパイの養成などに携わらせられました。

 国家の構成要素といえば、主権・領土・国民です。私たちの国はかつて、国民を他国に奪われるという国家の存立を脅かすことをされたのです。そしてそれは未だに解決していません。
 北朝鮮の主張は、生存者5名死亡8名(日本側は少なくとも17人の拉致被害者を主張)で生存者とその家族は帰国させ、死亡者については必要な情報提供も行い遺骨も返還済みとのこと。日本側の再調査依頼に対しても、「日本は死んだ人間を生き返らせろと無理な要求をしている」と開き直っていました。再調査するといっても信頼できるものではありません。そもそも日本が幾度も依頼しているのも、死因に関しては不自然死が極端に多く、また死亡を裏付けるものが一切存在していないからであります。
 それゆえ私たちは被害者の生存を前提に、即時の帰国、また納得のいく説明を行うように求めていかなければなりません。
 ここは断固としてです。

 国の政治行政の最大の使命は、「国民の身体・生命・財産の保護」です。これに優先させることはありません。日本人数人よりも世界に気を使った全体主義的な外交はあり得ません。

 人は過ぎ行く時間の中、忙しさの中で悲しみを忘れ去ってしまいます。
 拉致問題、このことは決して風化させてしまってはいけません。解決していない問題をおざなりにせず、しっかりと解決させ再び悲劇を招かないよう対策を立てていかなければなりません。
 政府が政治が何とかしてくれるのではありません。「政府も政治もつくるのは私たち」なのです。つまり、私たちが忘れ去ってしまえば、長い時間の中では政府も政治も忘れ去ってしまうのです。

 ある日突然、普通に暮らしていたあなたが、あなたの家族が、他国の工作員に誘拐され知らない地で自由を奪われる。しかし、何もしてもらえない。そして、忘れ去られていく。私たちの国がそんな国であってはいけません。

 拉致被害。他人事ではなく将来誰にでも起こり得る脅威であることを認識して、この問題を忘れないようにしなくてはいけません。
 そのためにも政府はもちろんのこと、メディアの関係者や学校の先生にも、定期的にこの問題を取り上げるようにしてもらいたいものです。
 そして、1人1人がしっかりと胸に留め、早期の解決を願い続けてください。

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