0-2 アイドルグループ「シンダーエラ」と同名グリム童話の相関
以下は公式HPからの引用である。
つまり、あくまで“インスパイア”されたにすぎず、グリム童話「シンダーエラ」をそのまま表現しているアーティストではないという点は頭に留めておきたい。
シンダーエラ楽曲の主人公は、グリム童話における要素や展開を踏襲しうる、現代に生きる1人の女の子の物語であると仮定できる。
グリム版の「エラ」が体験しえない内容のものも少なくなく、しかしながら置き換えるかのように現代を生きる人間ゆえに感じる諸問題も孕んでいる。
今後、楽曲ごとにその相関を考察してゆく。
なお、グループのロゴや楽曲に登場する「薔薇」というモチーフはグリム版には登場しない。
紀元前1世紀にギリシャの歴史家が記録した「ロードピス」という名の美しい女奴隷の物語があり、世界中に数多ある「シンデレラ」のバリエーションのうち最古のものとされているのだが、その中ではグリム版における「金の靴」が「美しい薔薇の飾りのサンダル」となっている。(なお、一般的に知られる「シンデレラ」の「ガラスの靴」を要素として最初に加えたのはシャルル・ペローとされる)
そのため、グリム版を元にしていると公言はしているものの、それ以外のバリエーションがモチーフとなった楽曲やその他ディレクションがある可能性も考慮していかなければならない。