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Gomez - Liquid Skin (1999)
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8/10
★★★★★★★★☆☆
2020年に聴いても全然オシャレでクールなアルバム。都会的なこなれ感が、実はこのアルバムの特徴。奥渋谷的な。
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オジサンくさいダサダサ音楽に思われがちだが、空間の巧みな使い方、緩急の付け方、効果的なサンプリングの織り込み方は、今聴いてもモダンなアイデアであふれている。
例えば、一見、渋いだけのフォークロックに聴こえる"Revolutionary Kind"。よく聴くとその繊細なスタジオワークに気付かされるはず。ヘヴィな"Fill My Cup"も、音の切り替え・抜き差しに鳥肌が立つ。
そもそも、まず音質がとても良い。ディストーションギターが鳴り響く場面でも、分離が良くどの音もすっきりクリア。でもザックリとラフ感もあり、聞き苦しさはない。完璧なバランスの録音だと思う。
しかも最高なのは、斜に構えた小難しい感じが一切しないところ。素直に美しいメロディを追求しているところが高ポイント。それが良く分かるのが、名曲"Rhythm & Blues Alibi"。サビ終わりのツインギターとコーラスには、すべてを肯定するシンプルな美しさがある。
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Spotifyを使ってると最新の音楽を聴くのに精いっぱいで、なかなか昔の音楽を発掘しようという気概は湧かないかもしれない。私もそう。でも、むしろ今こういう音楽やってるバンドいないので、とても新鮮に響くはず。おすすめ。あー永遠に聴いてられる。
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2と4がかっこよくて好き。6と8は名バラード。アルバムのクライマックスは10。嵐のような激しさをオシャレに展開する。全11曲、55分。