地方のスモールビジネス備忘録。経営支援をしていて、社長から言われて一番嬉しい言葉。
経営支援の仕事をしていて事業者の方から頂く言葉の中で嬉しいのは、「自分もそう思ってた!」とか「やっぱりそうだった!」といった言葉です。
逆に、言われたら負けと考えているのは「参考になった」「勉強になった」のような言葉です。
スモールビジネスにおける経営支援の役割は、事業者の方にとっての「検算」つまり確かめ算だと考えています。
経営支援の役割は「確かめ算」
何よりも先に事業者の情熱があって、その話を聞くことが経営支援の仕事となります。事業者の方の話を聞いたうえで初めて、こちらが何を話すかが決まります。
情熱をどのようにビジネスへ落とし込むのかは事業者によって異なるため、事業者の情熱と背景をしっかりと理解したうえで、現段階で必要なことを、必要な抽象度で再構成して伝えることで、具体的な次の一手につなげていくことが、経営支援側の役割となります。
そのため、事業者の背景を無視した経営論やノウハウ、その他一般論については、必要であれば合わせて伝える必要はありますが、それ自体が事業者にとって、次の一手を決めるための判断材料にはなり得ません。
1時間とか2時間話をした結果が「参考になった」とか「勉強になった」の場合は、事業者の話をちゃんと聞くことができなかったと、反省する必要があると考えています。
話題になったのに売れない商品
「確かめ算」の考え方はオリジナルという訳ではありません。このような姿勢で商品企画を行っている事業者の方々の話を伺う中で、もしかしたら経営支援の仕事にも同じような部分があるかもと感じたのがそもそものきっかけです。
そのため、「確かめ算」の考え方はマーケティングについて考える際にも活用することができます。どういうことか、スマホアプリの開発会社に置き換えて見てみたいと思います
例えば、スマホのアプリ開発を行う事業者があったとき、たくさんのユーザーにダウンロードして使ってもらえるようなアプリを、情熱と独創的なアイデアをもって企画開発すると思います。
このアプリが発売されて人気商品となった場合、ユーザーからどのような言葉で評価されるでしょうか。
事業者側としては、斬新なアイデアやそれを表現するデザインなど、具体的な部分を評価して貰えると嬉しいところだと思います。しかし、実際に多いコメントは「自分が待っていたのはコレだ!」「こんなモノが欲しいと思っていた!」というものだったりします。
ユーザー側には全く悪気は無いのですが、制作側からすると矛盾や違和感があるコメントかもしれません。
これとは逆に、商品が発売となった時に斬新なアイデアや、デザインなど具体的な部分が評価されたり話題になったものの、残念ながら売れない商品もあります。
売れた商品と売れなかった商品を見比べてみると、自社のマーケティングに対する何らかの気付きが得られるかもしれません。
最初の話に戻りますが、これを経営支援の仕事で考えてみると、事業者の方に心から喜んで貰えた時に頂けるのは「やっぱりそうだった!」「思ってたのは正にそれ!」といった言葉なのかもと思います。
1回1回のお話の中で、相手の方に「自分が思ってたのはそういうこと!」と思って頂けるような経営支援ができるよう、事業者の方の成長に負けないように精進せねばと強く感じた次第です。
以上、地方のスモールビジネス備忘録でした。
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