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見守り隊の心はセンチメンタル

子どもを自転車の後ろに乗せて走ってるお母さん。
小さな子どもの歩調に合わせて歩くお父さん。

かつて自分もそうだった小さな子どもと一緒にいる人の姿を見るとなんでか涙が目の奥でジワリと滲む。

大変だった時を思い出すのか、不甲斐なかった未熟な自分の姿を思い出すのか、抱っことかおんぶとか汗ばんでも繋ぎ続けた手とかの感触、過ぎたら二度と会うことの出来ない小さかった息子たちの姿を思い出すのか、理由は分からないけれど。


ずいぶん前のこと。
駅のホームへ降りる階段で、ベビーカーと荷物を担ぐお母さんと小さな女の子がもっと小さな妹の手を繋いで階段を一段一段降りる3人の姿を見かけました。

お母さんは2人の娘に全神経を集中させているのが手に取るように分かりました。
小さな姉妹も一段一段注意深く降りていました。

荷物を担いであげたいと思うけど、この階段の途中の場面で声をかけるのも余計に危険に感じて、お母さんの視線的に気にならないくらいの位置で、でも困り事が見えたらすぐ声をかけられるくらいの位置で、私もゆっくり歩いていきました。

無事3人が階段を降り切ったところでなんだか泣きそうになって心の中で拍手。「3人ともがんばったね。」と心の中で呟いて、思わず顔だけ「うん。うん。」と縦に振っていたところ、小さな姉妹たちと目が合いました。

さぞ不思議だったことに違いない。
見知らぬ人が自分たちを見て、涙ぐんで頷いてるなんて。

子育てが後半戦(?)に入ったあたりから、よその子を見る視点は、おばあちゃんよりになってるかもしれません(笑)

ずっと先を歩いてた息子たちが呼ぶので、そのお母さんに心の中でエールを送って、息子たちのところへ走っていきました。

「なんでそんなにゆっくり歩いてんの?」と息子に聞かれたので、その時見た光景と気持ちを話したのでした。

(西垣)

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