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補い合う関係性

母親としてわが子のことはお腹にいる時からずっと見てきたし、特に幼稚園に通うまでは子どもの経験値120%を知っていると思っていたのに、そんなわが子に対して理解不能なことがよくある。

どうしてそんなにマイペースなの?
どうしてそんなに嫌がるの?
どうしてできないの?

どうしてもネガティブなことが目につくが、もちろん良しと思うことや好きなことなども同じく理解不能なことがある。そしてそれは、同じお腹から生まれ、同じ親に育てられた兄弟姉妹でも同じ、ということもよく聞く。きっと生まれ持った性格や、何番目に生まれたかなどで自然に培われる性格というものもあるのだろう。

親としてはできれば子どもの考えていることを全て理解し、不安を消したいところ。けれど、そのために子どもに逐一聞いたり、ましてや監視みたいなことをしてしまっては、子どもの成長の芽を摘みかねない。
そんな思いがブレーキとなり、中学生となった息子と私の関係は割合対等になってきたと思う。

この対等な関係とは、ベースに「あなたはあなた、私は私」というような思いがあるが、だからといって関係性を断つわけではない。尊重しつつ、お互い苦手なことやできないところは、得意な人やできる人で補い合う、そんな持ちつ持たれつな関係だ。

そうすると、「できなくて、ごめんなさい」ではなく、「やってくれて、ありがとう」を言い合える。だって、できないことをしてもらえるのは、本当に有り難いことだから。

そんな関係性は、このグループ=このちからメンバーにも言える。
それぞれこだわりの強いメンバー4人だと思うが、各自が「得意」を発揮して、「不得意」を補い合っている。本誌発行やWSはもちろん、営業、経理、デジタル、アナログなど、それぞれ得意な人が、苦なくできることをうまいバランスで補い合っている。
例えば、普段の生活もそう。居酒屋に行った時、取りまとめて食べ物の注文をしてくれるのは池永。そのフォローに入ってくれるのが、はんこ。西垣と私は出てきた食べ物を目一杯楽しむ。笑(決してケチなどをつけない!)とってもスムーズ♡

できないことを思い悩んだり、苦手なことを無理してやるより、できないことは得意な人に頼る。自分は自分のできることにベストを尽くす。そして、お互いに感謝し合う。そうあれば、いがみ合うこともなく、過ごし良い世の中になるんじゃないかなぁ。

ま、こんな風にできるようになったのも、理解不能な子どもを育てた経験があったからかもしれない。

人は補い合うために、凸凹があるんだと、今は思う。

(芹川)

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