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詩→夭折、明の明星を見ながら、秋の夕暮れ(長歌)、地上の星、薄青い空に、痛みを越えて、流れ、る、一度くらい、不機嫌な子ども、エンドレス、空飛ぶ艇に乗って、a forth wave…
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#子ども

母の日

母の日

子どもの頃、私は
母の日が嫌いだった
母がいなかった私の母も、母の日が嫌いだったけど
母のいる私は、白いカーネーションを用意する必要もなかったのに……
子どもの頃、母にプレゼントを期待されたせいか、
今でも、母の日は苦手だったりする
母の日の前日、
1本385円のカーネーションを買おうか迷って、
 結局、買えなかった
子どもの頃
ゴールデンウィークに
父の田舎に家族で帰省したとき
叔母がカーネーシ

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子ども

子ども

子どもの声はよくて、何でピアノはダメなんだろう?
何々さんは生活音で、
私のピアノは騒音?

嫌いな人達のことは、
昼間は呪って、
夢の中で殺す。
何度でも。

――引っ越しなんて、そう簡単にできることじゃないから。

今日も、猫が押し入れに入ったまま出て来ない。

外では、子ども達のはしゃぐ声と走り回る音が響いている。
「公園に行って来なさい」
とパパに二回言われたらしいけど、すぐに戻って来たら

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不機嫌な子ども

不機嫌な子ども

お母さんは、「早く寝なさい。明日も学校でしょ?」っていうけど。
私は、学校が大嫌い。

同じクラスに、「あんた、私と同じ、みゆって名前なのが気に入らない!」と攻撃してくる子がいるし。

算数が分からなくて、ようやく、「分かりません」と言えたら、「もう!早く言いなさいよ!」と先生に怒られたし。

私は、本を読んでいたいのに、お父さんも、お母さんも、「本ばかり読んでないで、外で、お友達と遊びなさい。」

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一度くらい

一度くらい

嫌な夢を見ると、食べてくれるバクという生きものがいるらしい。
ぼくはまだ見たことがないけど。
嫌なことがあったら、食べてくれる動物もいればいいのにな。
ゾウみたいにおっきくて、ライオンみたいに鋭いキバとツメを持っていて、トラみたいに大きな声でほえる。
嫌なことは決してなくならないけど、その生きものがほえた瞬間だけ、気持ちがスッとするような……
お母さんや、お父さんに内緒で、クレヨンで描いてみたよ。

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