第47話 メールとブラウザを守れ(後編)
前回に引き続きメールとブラウザを守る多重防御についての考察を続ける。
ゼロデイの空白期間を守る第二防御
第一防御は下記2点である。
第二防御以降が必要となるのは、特にゼロデイと呼ばれる空白期間の攻撃に備える必要がある時だ。
メールから侵入する情報盗取のトロイの木馬
どのような対策が第二防御で必要になるかを検討するために、最近のマルウェアの傾向を調査すると、次の2点の特徴があることがわかる。
まずこれらの傾向から、たとえ100人や1000人に一人でも感染すると、システム全体に影響が及ぶケースにおいて、第二防御が必要であると考えられる
「ネットワークに接続されている端末」が最も優先度が高い。以下次の順番になろう。
第二防御はメールの無害化
攻撃のパターンを洗い出すと、いずれもメールの無害化によって、攻撃を防ぐことが出来ることがわかる。
メール無害化については大きく分けて3つの対策がある。
メール無害化1:無害化ツール
無害化ツールは下記機能を持つ。
無害化ツールは、VPNを含み社内に直接接続するPC端末や、機密情報を保存しているPC端末環境の「第二防御」として有効なツールである。
メール無害化2:ADグループポリシー
ADのグループポリシーで下記設定を行う対策だ。
この対策は、業務でOfficeマクロを実施しないケースでは、費用がかからないという点は大きなメリットと言えよう。
メール無害化3:DoCANブラウザ+DoCANオフィス
PC端末にDoCANを導入することで、メール無害化を実現することが出来る。ただしDoCANはセキュアブラウザなので、メールもブラウザアクセスが可能なことが条件となる。
DoCANでは添付ファイルなどダウンロードされたファイルはDoCANオフィスで開くこととなる。この時DoCANオフィスの下記機能によって、メールの無害化を実現している。
PC内にはDoCANオフィス以外にもMicrosoft Officeを起動することが出来るため、PCにて業務マクロを使用することも可能だ。(メールからの添付ファイルやダウンロードファイルのマクロだけが無効化されるため)
各種対策のメリット・デメリット
メール無害化の具体的な対策は、そのメリット・デメリットを見ながら検討して欲しい。
まとめ
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