がん患者家族ができること
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1, がん治療とは
2.医療者ができること
3,患者ができること
4,患者家族ができること
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1,がん治療とは?
私は、非医療者です。
エビデンスレベルの対象外でもあります。
患者である妻のキーパーソンとして、妻の疼痛マネジメントや主治医との交渉や治療の提案を出来る範囲内で行っています。
今やがんという疾患群に罹患する人が2人に1人になる時代になるようですね。
この状況を医療者だけで質の高い治療ができるかと言えば疑問です。
新薬や新しい治療法(レジメン)が開発されるということは、医療者にかかる負担が増えるのではと考えています。
現に、既にそうなっていると患者の家族でも分かる状況なのではないでしょうか。
本来、診察では医者が患者の悩みを聞いてあげて、質問があればヒントになるアドバイスをすることが望ましいですよね。
しかし今の外来の待合室は、イモ洗いのごとく順番を待つ患者であふれかえっています。
この状況では、医者は「診察をさばかなければ」という気持ちが最優先になり、結果的には「医療者も、患者も不幸になるシステムが深化する」だけではと感じていることは全ての医療者だけではなく、患者もそれとなく感じ取っています。
これを打開するには
〇患者に医療リテラシーを学んでもらう
〇医療者に患者の背景を理解してもらう
〇患者にも医療者の背景を理解してもらう
ということが必要ではないでしょうか?
押川勝太郎先生は常々「がん治療は医療者と患者との協働作業」とおっしゃっています。
ただ、患者や家族は「どうすれば良いのか、何が正しいのかが分からないままジェットコースターに乗りながら、次から次へやってくる治療分岐」に決断を強いられています。
こうなれば、医療者と患者が手を組んで
〇治療の落としどころの相互理解
〇患者教育(医療、ネットリテラシーの理解
〇上記を治療ガイドラインに反映
という方向性が、がん治療に関わる全ての人が出来る範囲で理解していく必要があるのではないかと私は考えています。
2, 医療者ができること
もはやキャパシティーをとっくに超えている医者、薬剤師、看護師にゆとりはないと私は直接的にも間接的にも伺っています。
このような情況ならば対処だけではなく、長期的なリスクマネジメントの視点で考えて何が最善手かと私なりに考えてみました。
それは
〇治療ガイドラインを分かりやすくする
〇スムーズに治療が行えるシステム作り
〇患者力の底上げ
と私は考えています。
システム作りについては、地域格差や医療資源などがあるので一概に「これ」ということは言えませんが、理想形は作っておく必要があるのではないでしょうか。
ちなみに妻の治療をしていただいている市立病院では、血液検査→薬剤師(化学療法認定薬剤師を含む)の事前問診→主治医による診察と診断→抗がん剤治療となっています。
更に主治医は、化学療法認定医&指導医なのでちょっと医療資源が恵まれ過ぎと言われたことがあります。
ゆえに参考にはなりますが、あくまでも理想モデルではあるでしょう。
3, 患者ができること
医療者や家族に、癌性疼痛や抗がん剤治療や放射線治療の副作用がどれほどあるのかを伝えるコミュニケーション能力を学ぶことでしょう。
もちろん、悪いことだけではなく良いことも伝える必要があります。
押川先生は「主治医にお任せは不幸になる」と常々おっしゃっています。
どんな名医でも、患者の自覚症状の訴えが無ければ肝機能や腎機能障害の有無以外は分からない。
PSなんかも、患者が言わなければ分かりません。
CIPN(化学療法誘発性末梢神経障害疼痛)なんかが顕著な例ではないでしょうか。
妻は1次治療でオキサリプラチンを使い(folfoxixi+アバスチン、コンバージョンにて、切除不能肝転移が切除できました)年単位の慢性しびれが残り、QOLに未だに影響が残っています。
このことについて主治医はもちろん、私もある程度分かっていました。
BRAF遺伝子異常というタチの悪いタイプですから特殊と言えば特殊です。
妻は患者家族である私に疼痛レベルを訴え→私は痛みの変化や強さをCTCAEを使って医療者に伝えていました。
これらを患者本人が医療者に直接伝えれば良いのですが、診察後の抗がん剤治療のことを考えると患者は憂鬱になり伝えたいことを伝えることは難しくなるのは当たり前と感じていました。
ですから、患者は「家族に付き添いをしてもらえることを理解してもらえるコミュニケーション能力」も必要なのです。
4, 患者家族ができること
私も含めて、家族ができることは
A、精神的な援助
B、介護的援助
だと思います。
精神的援助とは?
傾聴が代表的でしょう。
例え問題解決に繋がらなくても、患者にとってストレスの軽減効果に繋がるようです。
もう1つは、いつものように接することです。
がんだから「安静に」と言ってばかりでは、寝たきりのリスクが上がるだけです。
ですから「運動療法が一番有用だよって先生が言っていたよ」と耳元で念仏を唱えるのもある意味援助ではないでしょうか。
介護的援助
家族としては、できれば問題解決までいきたいです。
しかし、これは治療環境や価値観、就労の有無、キャラクターにもよるでしょうから「コレがイイ」とも言えません。
問題解決を狙うなら、ある程度の医療知識が必要になります。
一番早い解決方法は主治医に直接アドバイスをもらうことです。
もう少し踏み込んで話をすれば主治医に「もし私が先生に患者の報告をするなら、どんな内容で、どんなスタイルでやってほしいですか?」聞けば主治医は快く回答してくれるはずです。
押川先生は「手紙作戦」という手法を教えて下さいました。
〇質問や要望を1つだけ3行以内で書く
〇その背景を書く
〇患者の活動量などの報告
〇グラフなどを用い、一目でわかるようにする
〇1枚で収める(重要)
これを文章化にして前日までに主治医に届けるようにするという手法です。
私たちの場合は主治医が週1しか来ないので「当日朝イチで受付に渡して下さい」と言われています。
大切なことは「主治医にあげることです」
もう1つは「全員が報告書を持って診察に臨む」ことです。
このような手法を探したり、見つけてくることも家族ができる援助になるのではないでしょうか。
もちろん、調整することも。
理想は、患者の自立
これは重要ですが、基本がんは高齢者がなる疾患群ですので自立はできる範囲でというスタンスが良いでしょう。
家族が気をつけること
身体を壊したり、病むことです。
私は、2ヵ月前に双極性障害と診断されました。
躁や鬱が交互に来ます。
QOLが一気に下がりました。
息抜きは大事です。
患者もあなたが病むと、きっと辛いはずですよ
患者の家族ができること、まとめ
医療者と患者の立ち位置を知る
医療、ネットリテラシーを学ぶ
患者より早く寝たきりにならない
以上になります
皆さんになればと思っていますが、私の手法が患者さんには合わないこともありますので、真偽は医療者に相談することをお勧めします
筆者のプロフィール
1969,12,15生まれ
大阪府出身
介護福祉士
フルマラソン13回完走
パーキンソン病患者でもあります
歴史オタク
宝塚歌劇大好き
Twitterアカウント
安さん@YouTuber、介護福祉士
YouTube
夫婦でがん治療ハルミちゃんねる
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