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サウジアラビアを視察してきました(その七)
やって来ました、イスラム教の第二の聖地「Madinah(メディナ)」
2010年は、街の至る所にこのようなゲートがあり、ハラムエリアには、信者以外は厳格に立入が禁止されていました。写真も、バスの中から、カーテンを開けて「コソッと」撮影できるのみ。
リヤドの国際空港とは、異なった恐怖感があったと記憶しています・
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それが、今回は、市内の有名な3つのモスクを巡る予定。
もちろん、内部へは信者しか立入が許されませんが、ハラムエリアに足を踏み入れること自体、当時を知る自分としては感慨深いです。
訪問するのは、次の3つ。
メディナでは有名なモスクで、必ず訪れるサイトとのこと。
京都で言うところの、「清水寺」「金閣・銀閣」「伏見稲荷」でしょうか(笑)
1.7つのモスク(Seven Mosques)
2.クーバモスク(Quba Mosque)
3.預言者のモスク(The Prophet's Mosque)
「7つのモスク」は、メディナに住むムハンマドの信者と、メディナを包囲したメッカのクライシュ族およびその同盟者たちとの間で行われた「アハザーブの戦い」の際、それぞれの指導者毎に築かれたモスク群だとか。
その中でも「Masjid al-Fath」(勝利のモスク)が代表的。
ムハンマドはメッカから逃げてきた翌年、追い打ちに遭うのですが、ここに塹壕(トレンチ)を掘って抵抗したそうで、その際に築かれたのがこのモスク。なので岩に面して建てられており、その中には預言者ムハンマドが実際に使っていたとされる専用の祈り場があります。
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岩の「黒」とモスクの「白」が非常に対照的でした。
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また、この場所は、ムハンマドが神から勝利の啓示を受けたとされる重要な場所であり、その歴史的および宗教的な意味合いから、多くの信者にとって非常に重要な場所だと、タニー君が熱弁を振るって説明してくれました。
続いて、「クーバモスク」
前述のように、ムハンマドはクライシュ族からメッカを追われ、メディナに逃げて移住したのですが(ヒジュラ)、最初にクーバ村へ立ち寄り、5日間滞在。その際に建設が始まったとのこと。
イスラム教の歴史の中で最初に建てられたモスクとされており、信仰の表現として毎週土曜日に訪れることが推奨されているなど、特別な宗教的意義を持っているそうです。
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モスクには、4つのミナレット(尖塔)と56のドームがあるそうで、観光客に開放されたのが2022年とのことですので、最近の話ですね。
このモスクは、信仰の表現として毎週土曜日に訪れることが推奨されているなど、特別な宗教的意義を持っており、美しい建築と精神的な平和を求める訪問者にとって重要な場所とされます。鳩の餌を売っているのもその理由?
信者でない観光客は写真のように周囲を散策するしかなく、スケール感は実感できませんが、航空写真を見せてもらって唖然。
中東は、高さといい広さといい、規模感が違いすぎます。
最後に「預言者のモスク」
クーバモスクは、ムハンマドがその教友と共に建設したとされるのに対し、こちらは、ムハンマド自らが設計と建設を監督し、当初は非常に質素な作りだったものの、後に拡張・改築が重ねられたとか。
なるほど、だから、ムハンマドの墓所もこのモスク内に設けられ、イスラム教徒の巡礼地となっているのだと納得。メディナにおけるムハンマドの活動拠点であり、イスラム共同体形成の出発点でもあったため、極めて重要な存在なのだそうです。
世界中から無数の巡礼者が訪れるスポットとのことで、私が訪れた際も多くの巡礼者や観光客の姿が見られました。また、周囲には、土産物屋も建ち並び、「参道」という趣でした。
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ということで、禁断の聖地へ、10年越しの再来を果たしたわけですが、神秘的な国が普通の国になってしまった、みたいな、ちょっとしたノスタルジーも感じた、メディナ訪問でした。
MBS皇太子のビジョン2030に基づき、発展が期待されるサウジアラビア。
(その五)で、観光客の流入増による環境破壊・劣化に対する懸念を示したところではありますが、そんな過ちを犯してしまった、先進国が貢献できる面が多々あると思います。
そんな課題意識を持ちながら、視察を続けておりました。
次回は、サウジ版新幹線、ハラマイン高速鉄道(Haramain High Speed Railway)でジェッダへ移動しましたので、その報告と、オールドタウンの様子をお届けします。
視察も最終章へと入ってきます。
お付き合い、よろしくです。
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