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COP29の歩き方(11)〜パビリオンを実況中継(その5)

COPの歩き方(7)からお届けしているパビリオン紹介も、最終回。
前半は各国のブースを紹介していましたが、前回からは、国連機関や国際機関、イニシアチブのブース紹介に移っています。

全てとはいきませんが、その一部を紹介して終わりにしたいと思います。

Venue Map(Delegate Handbookより)

パビリオンが軒を並べるのは、広大なCOP会場の中の、Area Eです。

これまでご案内しておりますように移動に時間がかかりますので、会合を傍聴する空き時間にという考えは捨てて、ガッツリ時間をとって訪問することをお奨めします。

さらに、それぞれのブースで、様々なセッションが行われているので、会合と同様、こちらのスケジューリングもしっかり行っておくのがマルです。

IMF(左) The Climate Funds(右)

さてさて、何事も「先立つものは金」ということで、資金を拠出・提供する機関、イニシアチが開催するセミナーは、大盛況。さらに言うと、それぞれのブースの設えも極めて立派で、サスガですねと言う感じでした。

IAEA(左上) IRENA(右上) OPEC(左下) アラブリーグ(右下)

気候変動問題は、エネルギー問題でもあるわけで、原子力や再エネ、化石燃料の大本営も当然のように出展。それぞれの主張を展開していました。

個人的に気になったのは、「スタンダードセッター」の動向。

ですが、VerraやGSといったクレジットスキームオーナーの出展はありませんでした。(とはいえ、連携しているブースでセミナーを実施したり、Area Bでイベントを実施したりと、活動はしていた模様です)

そんな中、唯一存在感を示していたのはISO。

朝一に訪問したので閑散としていますが、ウェビナーが始まると、それを目当てに続々と人が集まっているようでした。その模様はYouTubeにアーカイブがありますので、視聴されるとよいかと思います。

ISO(Standards Pavilion)

さて、来年のCOP30は、ブラジルの「ベレン」というとしで開催されます。

ブラジル北部のパラー州の州都であり、アマゾン熱帯雨林の入口。アマゾン川の河口に位置し、川と熱帯雨林の自然環境に囲まれていることから、アマゾンの生態系を象徴する都市として知られています。

ご想像がつくかと思いますが、ベレンがCOP30の開催地に選ばれたのは、アマゾン地域が気候変動の最前線に立つ場所であるため。森林伐採や違法な農地開発、気候変動による干ばつや洪水など、アマゾン地域は多くの環境問題に直面していることは、皆さんもご承知のことでしょう。

ですので、ブラジルも気合いの入れた出展をしていましたが、BRASILIAN AMAZON CONSORTIUMも、アマゾン熱帯雨林の重要性について、展示物やセミナーでアピールしていました。

タンタル、錫、タングステン、金など、紛争鉱物が多く埋蔵されているコンゴ盆地や、カリブ海、氷雪圏など、気候変動の影響を大きく受ける地域のブースは、自分にとってよい学びの場になりました。

アマゾン(左上) カリブ海(右上) コンゴ盆地(左下) 氷雪圏(右下)

5回に亘ってお届けした、パビリオン特集。いかがだったでしょうか。

パビリオン出展していたのは、154の国及び団体で、加盟国は69カ国。そのうちの61カ国を紹介したことになります。(EU、AU及びAOSIS含めると64)

8カ国の写真を撮り損ねたのは残念ですが、それでも、これだけ包括的に記録をとった人間っていないのでは?と思ったりしています。

Area Bのブースの状況も、写真に収めてきましたので、次回ご紹介しようと思います。とにかく、念願叶ってゲットしたパスを活用しようと、毎日通勤して、頑張りました( ^o^)ノ

少しでも、活気あふれる会場の雰囲気を感じてもらえたなら嬉しいです。

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園田隆克@GHG削減サポーター
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